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ベニバナ/べにばな/紅花

Safflower

ベニバナ,画像
「紅花」だが咲き始めは黄色い
ベニバナの葉っぱ
葉はトゲトゲで、質は硬い
Safflower
花言葉は「化粧」「装い」など(蕾と花の様子)
Safflower
花は管状の小さな花が上から順に咲く
ベニバナ,植物,花
花の終わりの様子
紅花,植物
乾燥させたものを染料に使う
べにばな,染料
染料用に花を採取した様子
紅花,植物図鑑
花後の様子

 

【ベニバナとは】

・ナイル川流域(エチオピア、エジプトなど)を原産とするキク科の一年草(あるいは二年草)。紅色の染料の原料にされたこと、あるいは紅色の花が咲くことからベニバナと名付けられた。

 

・万葉集にも「末摘花(ベニバナのこと)」として詠まれほど古くから親しまれ、七十二候にも「紅花栄う」とあるが、ベニバナがシルクロードを経由して日本に渡来したのは6~7世紀のことで、高句麗(現在の韓国)の僧侶、曇徴(どんちょう)が持ち込んだという。

 

・化学染料が普及するにつれてベニバナの利用は減っているが、現在でも最上川流域を中心とした山形県では加工あるいは切花用にベニバナが栽培されており、同県ではベニバナを県の花に指定している。

 

・日本では「紅」を「くれない」と読むが、これは本種を「呉(中国)の藍=クレアイ」としたことにちなむ。別名及び漢字表記はベニ、紅花、紅藍(こうらん)、紅粉花、末摘花(スエツムバナ)、紅畑など。

 

・ベニバナの開花は6~7月で、分岐した茎の先端にキク科特有の管状の花が多数集まって球状に咲く。花は直径2.5~4センチほどでアザミに似るが、咲き始めは鮮やかな黄色で、後に紅色になる。

 

・染料に用いるのは花で、早朝に採取したものを乾燥あるいは水に浸して圧搾し、化粧品、菓子、食料、絹糸の彩色などに使う。古代には紅花の染料に殺菌効果があると期待され、エジプトではミイラを包む布に使ったという。

 

・果実は白く、短い冠毛のある種子ができる。ベニバナの種子から採取した「紅花油(サフロールオイル)」は食用、塗料用となり、近年では健康食品としても注目される。

 

・葉は濃緑色で先端や縁は鋭く尖るため、手で触れるとチクチクするが、若菜は食用になり、お浸しや煮つけとして食べる。また、漢方では煎じたベニバナの花で「紅藍花酒」を造り、血行障害の治療に用いた。

 

【ベニバナに似た植物】

アイ

 

ムラサキ

ベニバナの基本データ

 

【分 類】キク科/ベニバナ属

     一年草(あるいは二年草) 

【漢 字】紅花(べにばな)

【別 名】紅藍(こうらん)/紅粉花

     末摘花(スエツムバナ)

     紅畑

【学 名】Carthamus tinctorius

【英 名】Safflower

【開花期】6~7月

【花の色】朱色、黄色

【草 丈】~100cm

 

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