ハルジオン/はるじおん/春紫苑
Philadelphia fleabane
【ハルジオンとは】
・北米を原産とするキク科の多年草。いわゆる帰化植物であり大正9年(1920年)頃に園芸植物として渡来し、東京で栽培されていたものが野生化した。要注意外来生物であり、耕地に入ると駆除するのが難しく、「日本の侵略的外来種ワースト100」にランクインしている。
・ハルジオンという名は、植物学者の牧野富太郎博士によるもの。秋に開花するシオンとの対比で「春紫苑」となった。今の感覚だと、なぜシオン?と思えるが、渡来した頃のハルジオンの舌状花は赤紫だった。同じキク科ムカシヨモギ属のヒメジョオンの影響でハルジョオンと呼ばれることもある。
・ハルジオンの分布が広がったのは戦後のことで、当初は関東地方の都市部のみであったが、除草剤が効きにくいことや、環境に応じて多年草から1~2年草に変わること、種子での繁殖に加え地下茎でも増えること、踏圧に強いことなどから、今では平地のみならず山間部の路傍にまで分布を広げている。
・ハルジオンの開花は4~6月。蕾の頃は花序が深く垂れ下がるが、花が咲く持ち上がる。花の色や形にはいくつかのパターンがあるが、最もよく目にするのは蕾が紅紫色で、咲き進むにつれて白くなるもの。花はキク科に一般的な筒状花と舌状花からなり、前者は中央の黄色い部分、後者は白い花弁のような部分が該当する。
・葉には茎葉と根生葉があり、茎葉は長楕円形~ヘラ形で柄がなく、茎から互い違いに生じ、基部は耳形になって茎を浅く抱く。根生葉は長楕円形で長い柄があり、花が咲く時期にも残っている。
・茎は中空で表面には白い軟毛がある。まっすぐに伸びて高さ60センチほどに育つものが多いが草丈にも変異があり、小さいものをチャボハルジオン、大きなものをオオハルジオンと呼ぶことも。若い芽や茎、越冬中の根生葉は天婦羅、和え物、お浸し、油炒めなどにして食べることができるが、茎が伸びてからのものは苦味がある。
【ハルジオンの品種】
・ベニバナハルジオン
花のピンク色が濃いもの
・ケナシハルジオン
ハルジオンは葉や茎に白い軟毛があるが、稀に毛のないものがある。
・ボウズハルジオン
舌状花が退化し、中央の黄色い筒状花だけになっているもの。日陰で観察できることが多い。
【ハルジオンとヒメジョオンの違い】
混同されやすいが両者の主な違いは以下のとおり。
| ハルジオン | ヒメジョオン | |
| 開花期 | 4~6月 | 6~10月 |
| 蕾 |
下向き 著しくうなだれている |
上向き うなだれるものもある |
| 花の直径 | 最大2センチほど | 最大1.5センチほど |
| 根生葉 | 開花期にも残存 | 開花期には消失 |
| 茎葉 |
茎を抱くような耳形 ハルジオンより幅広 鋸歯(縁のギザギザ)はない |
茎を抱かない 鋸歯がある |
| 茎 | 中は空洞 | 白い髄で満ちている |
ハルジオンの基本データ
【分 類】キク科/ムカシヨモギ属
多年草
【漢 字】春紫苑(はるじおん)
【別 名】貧乏草/貧乏菊
ハルジョオン(誤用)
テンチョウグサ
カンザシバナ
【学 名】Erigeron philadelphicus
【英 名】Philadelphia fleabane
【開花期】4~5月
【花の色】ピンク~白
【草 丈】~100cm
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