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サンザシ/さんざし/山査子
Mayflower
【サンザシとは】
・中国を原産とするバラ科の低木で、享保年間に朝鮮半島を経由して渡来した。当初はもっぱら薬用樹として栽培され、生食できる実は胃や腸の薬になるとした。
・4月から5月にかけて白あるいは紅色の五弁の花を枝先に咲かせる。その開花時期から、近縁のセイヨウサンザシは別名メイフラワーと呼ばれる。
・キリストが処刑された際、セイヨウサンザシの木で作った冠が血に染まったという伝説があり、西洋のキリスト圏では神聖な木とされる。
・サンザシは材が硬く、枝がよくしなるため、生け花の花材として実の時季には枝ごと多用される。実が枝にあるのは9月~12月ごろと長く、紅葉中も落葉後も木の上に実が残る。
・漢字名は「山櫨子」あるいは「山査子」であるが、いずれも実を意味する漢方名にちなむ。
【育て方のポイント】
・日当たりがよく、栄養のある土地を好む。日陰では花が咲かないことが多い。
・棘のある枝がよく分岐するため扱いづらいが、放置すると大型になる。剪定には強いため、好きな形に刈り込んで管理できる。
・風通しの悪い場所では、アブラムシやカイガラムシの被害に遭いやすい。
【サンザシに似ている木】
サンザシは葉の裏や花柄に毛が多いが、セイヨウサンザシにはサンザシに見られるような毛がない。
サンザシほど大きくならない低木。実や花の美しさはサンザシよりも劣る。
【サンザシの品種】
・花が赤いアカバナサンザシ(実際はピンク色)や、その八重咲き品種、中国を原産とし、シベのピンク色が可愛らしいルビーサンザシ、大きめの実ができ、枝に棘がないオオミサンザシなどがある。
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サンザシの基本データ
【分類】バラ科 サンザシ属
落葉広葉 小高木
【学名】Crataegus cuneata
Sieb. et Zucc
【別名】メイフラワー
【成長】早い
【移植】簡単
【高さ】2m~3m
【用途】公園/鉢植え/生け花
【値段】800円~