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ヤマノイモ/やまのいも/山芋

Japanese yam

やまのいも,植物,特徴
一般的にはジネンジョ、ヤマイモ、トロロイモと呼ばれる
とろろ,植物,じねんじょ
伸び始めのツルの様子
やまいも,植物
若葉の葉脈は紫がかる
山芋の葉っぱ,じねんじょ
ヤマノイモの葉 画像では分かりにくいが10センチ近い柄がある
トロロ芋の葉っぱ
裏面の様子
芋の蔓,じねんじょ
ヤマノイモの蔓は左巻き 他物に絡まりながら長く伸びる
山芋,ツボミ
ヤマノイモの蕾
開花時期,じねんじょ
ヤマノイモの花(雄花)
むかご,やまのいも
できはじめのムカゴ
山芋の零余子
ムカゴの様子
自然薯のむかご,味
ムカゴは生でも食べられる
やまいも,紅葉
黄葉の様子

【ヤマノイモとは】

・本州、四国、九州及び沖縄に自生するヤマノイモ科の多年草。山野に限らず雑木林や藪、荒れ地、そして街中の道端でも普通に観察できる。ナガイモと共にトロロとして食用され、一般的にはヤマイモあるいはトロロイモとして親しまれる。

 

・中国を原産とする近縁のナガイモやサトイモが専ら畑で作られるのに対し、ヤマノイモは野山に自生するため「自然薯(じねんじょ)」とも呼ばれる。「薯」は芋を表す漢字で、自然に育つ芋という意味。ヤマノイモはナガイモより美味で、薬効が高いとして重宝される。

 

・葉は細長いハート形あるいは卵形で先端が尖り、蔓から対になって生じるが、時折、互い違いに生じる。トロロになる根は多肉質の円柱状で下方向へ真っすぐ伸びる。内部は白くて柔らかく、トロロでご存じのとおりネバネバする。一年で60~100センチほど成長し、掘り取りには労力が要る。

 

・ヤマノイモの開花は夏で、葉の付け根から生じた数本の花穂に、小さな白い花を密生させる。雌雄異株で雄株には雄花が立ち上がり気味に咲き、雌株には雌花が垂れ下がって咲く。雌花の後にできる果実は平たく、軍配のような形をした3個の羽根を持ち、秋には茶褐色に熟す。種子はこの羽根の隙間にある。

 

・葉の付け根には、脇芽が栄養を蓄えて肥大化した直径1センチ大のムカゴ(珠芽)が多数できる。ヤマノイモにとってムカゴは果実と共に重要な繁殖の手段であり、こぼれ落ちて着地したムカゴは、約5年をかけて立派なヤマノイモになる。


・ムカゴは食用になり、秋に採取したものは生でも食べられるが泥臭さがあるため、通常は塩茹や油炒め、炊き込みご飯にして食べる。

 

・トロロとして食べるのは、根を水洗いして皮をむいたもの。落葉期に、枯れた蔓を頼りに探し出し、専用の鋤で掘り上げる。ヤマノイモは多年草だがイモ(根)の寿命は一年で、毎年新しいものに入れ替わっている。

 

・ヤマノイモの根を乾燥させたものは、生薬「山薬(さんやく)」として滋養強壮に用い、江戸時代にはウナギと共に人気の強精食品となっていた。山薬を焼酎に漬けた薬用酒として飲用することもある。

 

・ダイミョウセセリという蝶は本種やオニドコロを食草とし、幼虫が葉を巻き込んで少しずつ大きな巣を作る。葉がめくれていたり、折り返されたりしている場合、中に幼虫がいることが多い。

 

【ヤマノイモに似ている草花】

オニドコロ

 ヤマノイモと一緒に生えていることの多い蔓性植物。葉は円に近いハート形でヤマノイモよりも幅が広い。蔓から互い違いに生じるのもヤマノイモとの違い。

 

・ナガイモ

 似たような葉だがより肉厚になる。畑やその近辺に見られる。

 

・ツルユリ(グロリオサ)

 アフリカを原産とするイヌサフランの仲間。ヤマノイモに似た根に有毒成分を含み、誤食による死亡事故がある。地上部は全く似ていない。

ヤマノイモの基本データ

 

【分 類】ヤマノイモ科/ヤマノイモ属

     多年草

【漢 字】山芋(やまのいも)

【別 名】ヤマイモ/トロロイモ

     自然薯(じねんじょ)

【学 名】Dioscorea japonica Thunb.

【英 名】Japanese yam 

【開花期】7~9月

【花の色】

【草 丈】