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ヤブジラミ/やぶじらみ/藪虱

Yabu-jirami(Hedge parsley)

ヤブジラミ,似た花
株全体に白毛があり、藪の中でも白っぽく見える
藪蝨,植物
茎葉は複葉と呼ばれるタイプのものでニンジンやセリに似る
ヤブジラミの実,食べる
果実には特有の香りがあり、食べると辛い(未熟な様子)
Hedge parsley in Japan
茎は緑色 若い茎や花茎にも細かな毛がある
やぶじらみ,植物
草丈は最大70センチほどに

【ヤブジラミとは】

・ヨーロッパ、アジア及び北アフリカに分布するセリ科ヤブジラミ属の越年草(二年草)。日本では北海道~沖縄の林内、竹藪の縁、道端、土手など至る場所に見られる。

 

・薄暗い場所に多く、果実の形がシラミに似ること、あるいは果実がシラミのように人に付着して離れなくなることから、ヤブジラミと呼ばれる。別名は草虱(くさじらみ)、野人参(ノニンジン)、ヌスビトニンジン、トビツキグサなど。 

 

・茎は直立して分岐し、茎葉に細かな白毛が多いため、遠目からでも全体が白っぽく見える。茎から生じる茎葉には短い柄があって羽根状に裂け、両面に粗い毛を生じる。根元から出る根生葉は長い柄があり、サヤ状になる。

 

・開花は夏で、茎の先端に白い小花が集まってひっそりと咲く。5個ある花弁は先端中央が著しくへこみ、花弁がたくさんあるように見える。花弁の大きさは不揃いで、花序(花の集り)の外側にある花ほど花弁が大きくなる。花言葉は「逃がさない」だが、これは花ではなく果実の性質による。

 

・いわゆるヒッツキムシの一つであり、楕円形の果実はカギ状に曲がった棘のような毛を使って動物や人の衣類に付着する。艶やかな果実は薄暗い場所でもよく目立ち、ヤブジラミは秋の季語となる。

 

・果実に含まれる精油には強精、陰部の湿疹、不妊に効果があるとされ、漢方では「蛇床子(ジャショウシ=蛇林子)」の代用となる。本来の蛇床子は中国に自生するオカゼリであり、日本には自生しない。薬効があるのは花後1か月ほどの実を陰干しして煎じたもの。

 

【ヤブジラミの開花時期】

・5~7月

 

【花の色】

・白

 

【草丈】

・30~70cm

 

【ヤブジラミに似た花】

・オヤブジラミ

 沖縄を除く各地に分布するヤブジラミの仲間。開花はヤブジラミよりも早い4~5月で、花弁の縁が赤紫になることがある。ヤブジラミに比べると果実は細長く、より密に生じる。