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タケニグサ/たけにぐさ/竹似草・竹煮草

Plume Poppy

たけにぐさ,山野草
初秋にできる果実は、風に揺れると人が囁くような音を立てる
竹煮草
タケニグサの若い苗
たけにぐさ,植物図鑑
でき始めの蕾の様子
Plume Poppy
タケニグサの蕾
たけにぐさ,有毒
開花は6~8月 花言葉は「素直」だが茎には毒がある
たけにぐさ,白い花
タケニグサの花
Plume Poppy
開花期の様子
ササヤキグサとは
タケニグサの葉
たけにぐさ,植物
葉の裏面は特に白い
タケニグサ,特徴,たけにぐさ
茎は滑らかで、表面は粉を吹く
たけにぐさ,特徴
花の終わりの様子
タケニグサ,実,たけにぐさ
果実は他の花が少ない時季にできるため、よく目立つ
タケニグサ,果実
果実は小魚がぶら下がったような感じ
たけにぐさ,植物
秋には葉が黄色くなり、落葉する
Plume Poppy
茎の様子(秋)

【タケニグサとは】

・北海道~九州に分布するケシ科の多年草。日当たりのよい場所であれば野原のみならず、道端の空き地や荒れ地にも見られる。日本以外でも東南アジアの各地に自生する。

 

・タケニグサという名前の由来には、中空の茎や冬枯れの様子が竹や笹に似る「竹似草」を由来とする説と、竹と一緒に煮ると竹が柔らかくなって細工が容易になることに由来するとする説がある。しかし、外見は竹に似ておらず、また、竹と一緒に似ても柔らかくする効果はないという。

 

・タケニグサの開花は夏(6~8月)で、茎の先端に直径1センチほどの白い小花がたくさん咲く。花弁はなく、つぼみにある萼は開花と共に散り落ちる。地味な花だが、花が少ない時季に咲くため、お盆に供える盆花として使う地方があった。

 

・秋にできる果実は長さ2~3センチで、オレンジの魚のようなユニークな色形になる。風が吹くと中の種子がカサカサと音を立てて揺れるが、これを人の囁き声にたとえ、祖霊の囁きとした。別名はササヤキグサ。しかし、ササヤキは麻殻を意味し、果実が麻殻に似ることによるという説もある。

 

・茎は中が空っぽだが日本の草としては群を抜いて大きく、高さ2m以上に育つ。根は太く、オレンジ色をしている。

 

・葉や茎の形状がキクに似るとしてチャンパギクという別名がある。チャンパの語源は諸説あるが、ベトナム(安南国)のことで、南国風のキクという意味合いを持つという説と、実が風に揺れてチャラチャラと鳴ることに由来するという説がある。

 

・タケニグサの葉は掌状に裂けてキクのようになる。裏面には短毛があって白く、風になびくとより目立つ。葉や茎を切ると出てくるオレンジ色の苦汁はアルカロイド物質を含み、誤って口にすると大脳中枢を麻痺させ、体温低下、脳貧血を引き起こすため注意が必要である。

 

・かつては上記の汁を害虫駆除に用いた。またこれは生薬「博落廻」として白癬症(いんきん、たむし等)や疥癬、消炎、中耳炎の治療に効果を発揮するという。 

タケニグサの基本データ

 

【分 類】ケシ科/タケニグサ属

     多年草

【漢 字】竹似草/竹煮草(たけにぐさ)

【別 名】ササヤキグサ

     チャンパギク(占城菊)

【学 名】Macleaya cordata

【英 名】Plume Poppy

【開花期】6~8月

【花の色】

【草 丈】~200cm

 

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