オロシマチク/おろしまちく/於呂島竹

小呂島竹,おのろしま
グランドカバー向けのササとして知られる
おろしまちく,ササ
日本で最も小さいササで、枝先の葉は扇型に広がる 
大きくならないササ
葉の表面の様子
裏面の様子
裏面の様子
於呂島竹,オロシマチク
放任すれば高さ40センチほどになる

【オロシマチクとは】

・イネ科メダケ属の多年生常緑笹で、本州、四国及び九州に分布する。チク(竹)と名乗っているがササの一種であり、日本一小さなササとして、庭園や盆栽、苔玉などの盆景に用いられる。

 

・オロシマチクという名前は、本種が嘉永年間(1848~1855年)に福岡県のオロシマで採取されたという伝説にちなむとされる。ただし、福岡にあるのは小呂島(おのろしま)で、漢字表記も読みも異なる上、採集したのが「植木屋長太郎」という謎の人物であり、真偽ははっきりしない。同じメダケ属のネザサが突然変異したものとする説、ケオロシマチクの園芸品種とする説など出自には諸説ある。

 

・棹は細くて無毛。節に膨れはなく、放任すると高さ20~40センチになるが、ササの中では最も低く刈り込むことができ、高さ5センチ以下に抑えられるため、庭木の下の「根締め」やグラウンドカバー、斜面の緑化などに重宝される。

 

・葉は長さ3~5センチ、幅4~7ミリで細長く、枝先に5~8枚が互い違いに生じるが、枝先では密接して扇を広げたようになる。新芽が出る直前の3月あるいは新芽が落ち着いた6~7月に短く刈り込めば、葉のみが密生しているかのように育ち、見栄えが良くなる。ただし、2年以上放置すれば枝が分岐して葉がまばら、かつ大きくなり、ネザサと代わり映えしない外観になる。

 

・比較的、寒さに弱く、植栽の適地は東北地方南部より南となる。長い間、雪が降り積もるような場所には向かない。

 

【オロシマチクの品種】

・ケオロシマチク

 紙質で平滑な葉が二列に並んで生じる。葉の基部にある白い「肩毛」が目立つ。

 

・チャボオロシマ

 オロシマチクよりも小型の葉が密生する品種で、ミニ盆栽や盆景に適する。

オロシマチクの基本データ

 

【分 類】イネ科/タケ亜科

     メダケ属

【漢 字】於呂島竹/小呂島笹(おろしまちく)

【別 名】オロシマササ

【学 名】Pleioblastus distichus

【英 名】

【高 さ】20~40cm

【直 径】1~4mm

 

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