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ネジキ/ねじき/捩木
Nejiki(Japanese pieris)
【ネジキとは】
・岩手県以南の本州から九州にかけた低山に自生する落葉樹。樹皮全体に入る縦皺が、成長に伴って捩れることからネジキと命名された。
・5月~6月になるとアセビやシャシャンボのような花を咲かせる。花は一列に並んで下向きに咲き、最盛期には枝全体が白く見える。花弁の長さは1センチほどで、先端が五つに裂ける。
・樹皮のねじれ方は個体差が大きく右回りにも左回りにもなる。また、木の根元の方がねじれが強い。
・アセビ同様に有毒植物であり、本来は庭に使われるような木ではないが、幹が持つ野趣や渋みのある紅葉が好まれ、雑木の庭を中心に使われることがある。
・特に葉の毒性(アンドロメドトキシン、リオニアトキシン)が強く、家畜の飼料にネジキの葉を混ぜるのは禁物とされる。人間も食せば、嘔吐や痙攣を引き起こす。
・材は緻密で、見た目も朱塗りのように美しい。櫛、箸、傘の柄などの細工物に使われ、木炭は漆器を磨くのに用いられたが、上記のように有毒植物であるため、山で採取した枝をそのまま箸に使うのは危険である。
【育て方のポイント】
・日向であれば土質を選ばず丈夫に育つ。また、多少の日陰なら問題なく育てられる。
・芽を出す力は強く、剪定も可能だが、この木が持つ独特の自然樹形を鑑賞するのが基本。株立ち状になるため、不要な幹を地際で切除し、株を更新する。
【ネジキに似ている木】
・アセビ
ネジキの基本データ
【分類】ツツジ科 ネジキ属
落葉広葉 小高木
【学名】Lyonia ovalifolia
【別名】カシオシミ/アカギ
ヌリバシノキ
【成長】やや早い
【移植】普通
【高さ】6m~10m
【用途】雑木の庭
【値段】2000円~