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ニワトコ/にわとこ/庭常

Red berried Elder/Elder tree

ニワトコ,画像,樹木図鑑
早春の様子
にわとこの木
冬芽の様子
Red berried Elder,Elder tree
芽出しの様子(真ん中は蕾)
Red berried Elder,Elder tree
芽吹きの頃の様子
接骨木,樹木,新芽,にわとこ
若葉と蕾の様子
ニワトコ,葉っぱ
葉の様子(新葉)
庭常,樹木,図鑑
成葉の様子
Red berried Elder,Elder tree
裏面の様子
ニワトコの花
開花期の様子
ニワトコ,開花時期
ニワトコの花は4月ごろに咲く 
接骨木の開花
ニワトコの開花は3~5月
niwatoko,flower
花は近くで見ると、こんな感じ
接骨木 樹木図鑑
花から実へ変わる時期の様子
red fruits of elder,picture
果実は初夏になると赤く熟す
庭常,にわとこ,樹木図鑑
季節ごとの趣があり、庭の名脇役になる
接骨木の木,樹形
低木が多いものの、高さ10mに達するものも
こうよう,黄葉
紅葉の様子
接骨木の幹,画像
樹齢を重ねると味わい深い樹皮になる

【ニワトコとは】

・本州、四国及び九州に分布するレンプクソウ科ニワトコ属の落葉樹。山野の林内や日当たりのよい野原に自生するが食用あるいは薬用となるため、かつては好んで庭植えされ、その名残が住宅地近くの藪などに見られる。

 

・ニワトコという名の由来は不詳だが、古い和名のミヤツコギ(美夜都古木/宮子木/御奴木)が転訛したとする説、京都の方言とする説などがある。ニワトコの仲間は中国や朝鮮半島にも自生し、中国では「接骨木」と表記するが、これは葉や根を骨折の治療に用いる薬としたことによる。

 

・西洋ではセイヨウニワトコを、精霊の住む神秘的な木、あるいはキリストの十字架の材となった木とする。ハリーポッターの主人公がニワトコの杖を使うのは、ニワトコが持つこうした神秘性によるもの。

 

・ニワトコの開花は3~5月。新枝の先に直径5ミリほどの小さな花が円錐状に集まって咲く。小花の花冠は深く五つに裂けて反り返り、萼も5つ。中央には雌しべと5本の雄しべがあり、雌しべの先端は暗い紫色で三つに裂ける。花序(花の集り)は直径5~10センチほどだが、泡立つように咲くため遠目からもよく目立つ

 

・葉は長さ3~12センチ、幅3~6センチの小さな葉が5~7枚(先端に1枚と2~3対)集まって、長さ12~50センチの羽根状になる。小葉は長楕円形で先端が尖り、基部は丸く、縁には細かなギザギザがある。万葉集の時代、ニワトコは「やまたづ」と呼ばれ、葉が向き合う様から「迎え」の枕言葉に使われていた。

 

・ニワトコは個体による変異が多いとされ、葉の両面の脈上に毛があるもの、ないもの、葉の形が異なるもの等がある。食用になるのは早春にいち早く展開する新芽と若い蕾で、茹でて水に晒したものを和え物や御浸しにして食べる。ほうれん草や菜の花と大差ない味わいだが、青酸配糖体を含んでおり、食べ過ぎると下痢になるたm注意を要する。

 

・花の後には小さな球形の果実が、ブドウのように集まってできる。5~7月になると暗い赤色に熟し、ムクドリやオオヨシキリはこれを採食すが、有毒とされており食用にならない。果実の直径は3~4ミリ程度。長楕円形の種子が3~5粒入る。

 

・幹は灰白色あるいは黄色っぽい灰褐色で、樹齢を重ねるとコルク質が発達してゴツゴツした感じになり、縦に裂け目が入る。成長が極めて早いため材は柔らかく、材木には適さないが、稀に細工物に使われる。幹や枝の中心部を通る髄は灰色あるいは白色で太く、かつては植物実験のビスや顕微鏡用の切片に使われた。

 

・ニワトコは薬用木として知られ、開花直前の花を陰干したものは発汗、解熱、利尿に、煎じた枝葉はむくみや利尿に、そして枝葉を粉にしてキハダの内皮等と共に練ったものは、湿布として打ち身や骨折に使われる。

 

【ニワトコの育て方のポイント】

・暑さ寒さに強く、北海道から九州まで広い範囲に植栽できる。

 

・日陰にも十分に耐えが、日向に植えた方が花や実がなりやすい。

 

・細い幹が株元から乱立して株立ち状になるのが普通。太い枝が四方八方へ広がり、樹形はまとまりにくい。観賞用として狭い庭に植えるのは不適切だが、上記のとおり用途は多い。

 

・剪定にはかなり強く、自然樹形を無視して強く刈り込んで管理することはできる。

 

【ニワトコの品種】

・キミノニワトコ

 稀に自生する果実が黄色い品種。

 

・ミヤマニワトコ

 樹高が1m程度にしかならない品種。花や葉はニワトコよりも大きい。

 

・エゾニワトコ

 北海道に見られる変種で、ニワトコよりも葉が大きい。果実は赤または黄色(キミノエゾニワトコ)で、色鮮やかに熟し、枝のコルク質が発達している。また、ニワトコの花序にはイボ状の突起があるが、エゾニワトコの花序には毛がある。

 

・セイヨウニワトコ

 ヨーロッパ等を原産とする近縁種で黒紫色の実ができる。葉色にバリエーションがあり、「サンブカス」などの園芸商品名で流通。葉が黒い「ブラックレース」などが人気。

西洋ニワトコ,品種
セイヨウニワトコの園芸品種「ブラックレース」

【ニワトコに似た植物】

・ソクズ(クサニワトコ)

 

 各地の山野に自生する大形の草。ニワトコによく似た葉を持ち、同じような花と果実ができる。

ニワトコの基本データ

 

【分類】レンプクソウ科/ニワトコ属

    落葉広葉/低木~小高木    

【漢字】庭常(にわとこ)

【別名】接骨木(セッコツボク)

    ミヤトコ/ヤマタヅ

    タヅノキ/ハナノキ

    ニワットコ

【学名】Sambucus racemosa

    ssp. sieboldiana 

【英名】Elder tree

【成長】かなり早い

【移植】普通

【高さ】3m~10m 

【用途】公園/実用

【値段】800円~