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ナンキンハゼ/なんきんはぜ/南京黄櫨

Chinese tallow tree

ナンキンハゼ 樹木
ハート型の葉が印象的なナンキンハゼ
ナンキンハゼの葉っぱ,ハート
新葉の様子
南京櫨,なんきんはぜ,特徴
空き地や河原のみならず、街中の植え込みにも勝手に生じる
南京櫨の花 時期
夏に黄色い花が咲く(7月中旬の様子)
南京櫨の実,なんきんはぜ,色
夏の終わりに緑色の実ができ・・・
ナンキンハゼ 種 白い
秋に黒く熟した後、白い種子が顔を出し・・・
唐櫨の木
紅葉期には美しいコントラストを作る
Chinese tallow tree,seeds
時には、こんな光景もみられる
Chinese tallow tree,red leaves
平地でも真っ赤に紅葉するため、街路樹にも使われるが・・・
なんきんはぜ,樹木
どこへでも力強く増えていく
とうはぜの木
街路樹はこんな感じに剪定される
Chinese tallow tree
ナンキンハゼの樹皮

【ナンキンハゼとは】

・トウダイグサ科シラキ属の落葉高木。名前のとおり中国の中南部を原産地とし、種子から蝋を採る有用樹として江戸時代に長崎から日本へ入ったものが街路や公園に使われるようになった。「ハゼ」とはいうもののウルシ科のハゼノキとは別物であり、樹液に触れてもかぶれることはない。

 

・日本ではハゼノキから蝋を採取していたが、中国では気候の関係から生育できず、本種を利用していた。「ハゼと同じように蝋が採取できる中国の木」という意味合いでナンキンハゼと命名されたという説が有力だが、紅葉が埴輪の色に似ているため、埴輪を作る埴師(はにし)にちなんで命名されたという説もある。

 

・新緑、紅葉、そして寂しい冬の街路を彩る風変わりな果実など、年間を通じて観賞価値が高い。また、どんな土壌でも育ち、剪定や移植に強いという使い勝手の良さもあってさかんに植栽されたが、種子から容易に発芽する繁殖力の強さから、近年では迷惑視されつつある。

 

・葉は菱形に近い卵形でポプラに似る。たいていの樹木は美しく紅葉するために寒さが必要だが、ナンキンハゼは暖地でもカラフルに紅葉するため、特に関西以西では珍重される。

 

・開花時期は5~7月で、黄色っぽい穂状の花(雌雄異花)には微香がある。花木として注目されることはほとんどないが、昆虫がよく集まり、蜂蜜を作る蜜源となる。

 

・秋にできる果実は落葉後もしばらく木の上に残る。できはじめの果実は黒い殻に覆われているが、寒くなるにつれて殻が割れ、中からポップコーンのような白い種子が飛び出す。思わず触れたくなるような種子だが、この汁液にはジテルペン酸エステルなどの有毒成分を含まれる。触れれば皮膚がかぶれ、誤飲すれば嘔吐、下痢、腹痛を引き起こす。

 

【育て方のポイント】

・とにかく成長が早く、横へ広がりやすい。また、枝葉が垂れやすく往来の妨げになることも多いため、スペースに余裕を持って植える必要がある。一般家庭での地植えには無理があり、どうしても欲しければ鉢で管理するのが無難。

 

・暖地性であり、関東以西の温暖地が植栽の適地とされる。日向であれば痩せ地でも育てられるが、美しい新芽を見るためには、有機肥料(油かす、鶏糞、骨粉など)を冬季に施す。

 

・日当たりと風通しの良い場所で管理すれば、病害虫はほとんど見られない。

 

・剪定に強いが、一律に刈り込むと季節に応じた観賞価値がなくなる。成長の早さとの戦いになるが、不要な枝を適宜元から抜くような剪定が本来は望ましい。

 

【ナンキンハゼの品種】

メトロキャンドル なんきんはぜ
メトロキャンドルは葉に模様が入る。新芽は赤や黄色で美しい

【ナンキンハゼに似ている木】

シラキ

 

 ナンキンハゼと同属であり似たような時季に似たような紅葉のグラデーションを作るが、葉の形は明確に異なる。ナンキンハゼは先端が尖ったハート型に近く、シラキは御覧のとおりの形。

白木という木
シラキの葉

ナンキンハゼの基本データ

 

【分類】トウダイグサ科 シラキ属

    落葉広葉 高木 

【学名】Sapium sebiferum

【別名】トウハゼ/ウキュウ(烏臼木)

【成長】早い

【移植】やや難しい

【高さ】7m~15m 

【用途】街路樹/公園

【値段】800円~