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ドクウツギ/どくうつぎ/毒空木
Chinese coriaria
【ドクウツギとは】
・近畿地方以北の山野や河川敷、そして道端に自生する低木。ウツギとは名ばかりでドクウツギ科として独立している。
・日本三大有毒植物(他にドクゼリ、トリカブト)の一つであり、実のみならず葉や茎にも毒を含む。夏にできる赤い果実はよく目立ち、見た目も綺麗だが、コリアミルチン、コリアチンなどの神経毒を含み、少しでも口にすれば、延髄の中枢が刺激され、激しく嘔吐した末に全身が痙攣し、意識を失う。
・雌雄同株で4月から5月に画像のような花を咲かせる。花には雌雄があり、葉の付け根付近に咲くのが雄花。花の後にできる実は熟すと黒紫色になる。
・葉は画像のように3本の葉脈が目立ち、15対ほどの葉が一まとまりになって羽根状の大きな葉を形作る。
・幹は直立し、枝は少ない。葉は写真のように対になって生じ、一本の小枝に30枚以上できる。幹は数年で枯れ、次々に新たな幹が株元から生じる。
【ドクウツギの育て方のポイント】
・実や紅葉が美しく、思わず庭植えしてみたくなるが上記のとおり有毒植物である。別名を「一郎兵衛殺し」といい、戦前は幼い子供が相次いで食中毒死したという忌まわしい過去がある。幼い子供やペットのいる家庭のみならず、庭に植えるような木ではない。
【ドクウツギに似ている木】
ドクウツギの基本データ
【分類】ドクウツギ科 ドクウツギ属
落葉広葉 低木
【漢字】毒空木(どくうつぎ)
【別名】イチロウベエゴロシ
【学名】Coriaria japonica
【英名】Chinese coriaria
【成長】早い
【移植】簡単
【高さ】1m~3m
【用途】─
【値段】─