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タマアジサイ/たまあじさい/玉紫陽花
Tama ajisai tree
【タマアジサイとは】
・東北地方南部及び関東地方南部に見られるアジサイの仲間。山地の沢沿いや斜面に群生することが多い。
・画像のとおり、蕾が玉のように見えることから名付けられた。蕾の直径は2~3センチで、いくつかの「総苞」に覆われ、開花と共に総苞が脱落して花が現れる。
・花は装飾花と両性花からなる。両性花には花弁が5枚あるが、開花してすぐに落下する。花の後には球形の果実ができ、熟すと自然に裂ける。
・かつてはこの葉を葉煙草の代用としており、庭園に植えて鑑賞するものとは考えられていなかったが、日本人の嗜好の変化と共に、庭に使う低木として受け入れられるようになってきた。
・葉は直径10~25センチとかなり大きい。両面とも硬い毛で覆われており、手で触れるとザラザラしている。
・樹皮は白っぽい灰色で、樹齢を重ねると薄く剥がれ落ちる。
【タマアジサイの育て方のポイント】
・自生地は湿気の多い谷間などだが、土質を選ばず丈夫に育つ。
・直射日光が十分に当たる場所よりも、一日のうち半分は日陰になるように場所に植えるのが良い。
・葉が大きいことに加え、枝が乱立し樹形が揃いにくいため、本来は好んで庭園に使うような木ではないが、剪定によって形を整えることはできる。
【タマアジサイの品種】
・ギョクダンカ(ヤエノギョクダンカ)
花びらのように見える装飾花の萼片が重層化し、八重咲きのように見える品種。
・ラセイタタマアジサイ
伊豆諸島に見られる品種で、ゴワゴワした葉をラセイタソウと同じようにラシャ(羅紗=羅背板)に見立てて命名された。蕾や花の様子はタマアジサイと同じ。
・ヒマラヤタマアジサイ
ヒマラヤ及び中国西部等を原産とする亜種で、本種よりも葉は黄色っぽく、蕾や花の形が異なる。
タマアジサイの基本データ
【分類】ユキノシタ科/アジサイ属
落葉広葉/低木
【漢字】玉紫陽花(たまあじさい)
【別名】ヤマタバコ(山煙草)
【学名】Hydrangea involucrata
【英名】Tama ajisai tree
【成長】早い
【移植】普通
【高さ】1m~2m
【用途】花木/公園/切花
【値段】1000円~