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タイワンフウ/たいわんふう/台湾楓

Chinese sweetgum

楓,フウ,紅葉,たいわんふう
紅葉は息をのむほど美しい
タイワンフウ,街路樹,たいわんふう
冬芽は大型
楓の木,新芽
芽出しの様子
Chinese sweetgum,leaf
タイワンフウの新葉は赤や赤紫に
たいわんふうの木,樹木
開花は3~4月(花後の様子)
台湾楓,たいわんふう,樹木図鑑,タイワンフウ
葉はモミジに比べれば相当大きい
Chinese sweetgum,tree
葉の裏側の様子 3本の葉脈が目立つ
いがかえで
紅葉の頃、実が目立つようになる
タイワンフウ,たいわんふう
別名はイガカエデ
Chinese sweetgum,fruits
タイワンフウの実はクリのイガ状で直径3センチほど
フウの木の実,イガグリみたいな実
落葉期の樹下には果実が多数転がる
タイワンフウ 紅葉
葉色が移り行く様は美しい
台湾楓の紅葉,たいわんふう
日陰や暖地ではあまり綺麗に紅葉しない
タイワンフウ,アメリカフウ
樹皮の様子

 

【タイワンフウとは】

・中国中南部及び台湾を原産とする落葉高木。漢字(楓)や葉の形からカエデの仲間であることを連想するが、フウ科フウ属であり、カエデとの関連はない。江戸時代の享保年間(1716~36年)に日本へ渡来し、紅葉が美しいことから街路、公園、庭園に植栽される。

 

 

・葉は直径7~20センチほどで、浅く3~5つに裂け、それぞれの先端は尖る。葉の縁には細かなギザギザがあり、5~10センチほどの長い葉柄がある。葉は枝から互い違いに生じており、対になって生じるカエデ類とは異なる。中国ではフウの葉で蚕を飼い、これを楓蚕という。

 

 

・タイワンフウの開花は3~4月頃で葉の展開と同時。雌雄同株で花には雌雄があり、茶色い雄花は数個が直立し、花弁はないが黄色い葯が目立つ。赤い雌花は垂れ下がる。いずれも淡い黄緑色の小さな花で、それぞれが球形に集まって咲く。

 

 

・花の後にはプラタナスのような直径3センチほどの毬状の果実ができ、10~11月に熟す。乾いた果実だが中に含まれる楕円形の種子は甘味があり、朝鮮半島では食用にされた。果実はモミジバフウ(アメリカフウ)に似るが、熟した果実から種子が出た後の穴はより小さい。

 

 

・日本での最大樹高は20mほどだが、原産地では60mにも達し、古代中国では宮廷の庭に好んで使われた。幼木の樹皮は灰褐色だが、老木の樹皮は赤みを帯びた灰黒色。樹脂には特有の香り(蘇合香)があり、中国では「楓香脂」として薬用する。

 

 

・中国名の「楓」の音読みで「フウ」と呼ばれることが多が、単にフウという場合、本種とアメリカフウ(モミジバフウ)の両方を指すため分かりにくい。また、日本での「楓」はカエデを示すが、中国では本種を表す。これは「楓」という漢字が本体よりも先に日本に紹介されたためで、似たような葉のカエデに「楓」を使い、後にフウが渡来した際、「楓」を音読みにしてカエデと使い分けたことによる。

 

 

【タイワンフウの育て方のポイント】

・日向の良い肥沃な土地を好み、潮風や強風に耐えて育つが、寒さにはやや弱く、植栽の適地は関東以南となる。

 

 

・成長が早く、雄大な樹形を楽しむ木であり、狭い庭には向かない。剪定は可能だが、剪定すると樹形が乱れやすい。

 

 

【タイワンフウとモミジバフウの見分け方】

 葉の形がまったく異なる。モミジバフウはその名のとおりモミジのような形をしている。また、モミジバフウの実は本種よりも大きく、堅い突起がある。

 

アメリカフウとタイワンフウ,見分け
モミジバフウ(アメリカフウ)
台湾楓とアメリカ楓の違い
タイワンフウ

タイワンフウの基本データ

 

【分類】フウ科(旧マンサク科

    フウ属

    落葉広葉/高木

【漢字】台湾楓(たいわんふう)

【別名】フウ/サンカクバフウ

    イガカエデ

【学名】Liquidambar formosana

【英名】Chinese sweetgum

【成長】早い

【移植】普通

【高さ】15~40m 

【用途】街路樹/公園

【値段】2000円~

 

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