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ヒマラヤヤマボウシ/ひまらややまぼうし

Hymalayan flowering doogwood 

ヒマラヤヤマボウシ,花
画像中央にある黄緑色がホントの花 

【ヒマラヤヤマボウシとは】

・中国南部、ネパール、インド、ブータン、パキスタン、インド、バングラディッシュなどのヒマラヤ山脈周辺、ミャンマー及びベトナムを原産とするミズキ科の小高木。

 

・日本の山間に自生するヤマボウシの仲間で、ヒマラヤ産であることから、ヒマラヤヤマボウシと呼ばれる。欧米を中心に庭木として植栽されており、日本でも本州~九州の各地で稀に利用されている。

ひまらややまぼうし,つぼみ,ツボミ
蕾の様子
ヒマラヤヤマボウシ,開花時期
咲き始めの様子
黄色いヤマボウシの花
花弁のような苞はやや黄色っぽい
ひまらややまぼうし,常緑やまぼうし
花言葉は「友情」 
常緑ヤマボウシ,ヒマラヤ
花は小さいが、4枚の花弁がある

 

・ヒマラヤヤマボウシの開花は5~6月。枝先に咲く花には花弁のような4枚の苞(総苞)があり、これに囲まれるように緑色の小さな花が50輪以上、球状に集まって咲く。 


・花の形はヤマボウシとほぼ同じだが、やや小さい。また、日本のヤマボウシの苞は純白に近いが、本種は緑がかったクリーム色。学名は「キャベツ色のミズキ」を意味し、別名にキバナヤマボウシなどがある。

ひまらややまぼうし,葉
葉は枝から対になって生じ、ヤマボウシよりも細長い 
常緑ヤマボウシ,ヒマラヤ,葉
裏面は葉脈が目立つ

 

・葉は長さ5~12センチ、幅2~4センチほどの長楕円形で先端は尾状に長く伸び、縁にギザギザはない。質は柔らかだが、ヤマボウシに比べるとやや肉厚で、表面には光沢がある。

ヒマラヤヤマボウシ,実
大きくなり始めた果実(8月頃の様子)
ヒマラヤヤマボウシ,実
秋に熟せば食用できる 

 

・花が終わると直径2~3センチの果実ができ、9~10月になるとくすんだ紅色になって熟す。ヤマボウシの果実は食用になることで知られるが本種にも甘味があり、ジャムなどにして食べることができる。ただし、多少の苦みや雑味があって好みは分かれる。

常緑性のヤマボウシ,種類
暖地であれば晩秋でも紅葉しない
常緑性山法師
秋以降は翌年に咲く蕾が目に付くようになる
ひまらややまぼうし,冬季
寒冷地では黄葉、そして落葉する
ひまらややまぼうし,樹木
樹皮は褐色あるいは灰黒色 樹齢を重ねると不規則に剥離する  

 

【ヒマラヤヤマボウシの育て方のポイント】

・日当たりと水はけのよい場所を好む。

 

・常緑性ではあるが寒冷地では「半常緑性」であり、冬季に葉を落とすか茶変する。「常緑樹」としての植栽の適地は関東南部以南となる。

 

・ホンコンエンシスなど他の常緑ヤマボウシに比べると、樹高が高くなりやすい。 

 

【ヒマラヤヤマボウシの品種】

 大輪の花が咲くマウンテンムーン、花色がより濃くなる「金陽」「陽光」などがある。

 

【ヒマラヤヤマボウシに似た花木】

ヤマボウシ

ハナミズキ 

ヒマラヤヤマボウシの基本データ

 

【分類】ミズキ科/ミズキ属

       常緑(半常緑)広葉

    小高木

【学名】Cornus capitata

【英名】Himalayan

    flowering doogwood 

    Hymalayan

    Strawberry Tree

【別名】トキワヤマボウシ

    キバナヤマボウシ

    キイロヤマボウシ

【成長】やや早い

【移植】簡単

【高さ】5~12m 

【用途】公園/庭園/果樹

【値段】5000円~

 

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