フクギ/ふくぎ/福木

Happiness Tree

ふくぎの木の花
初夏に咲くフクギの花はクリーム色
ふくぎ,プクギィ,葉っぱ
葉はツヤツヤで厚みがある
ふくぎ,樹木
枝分かれが多く鬱蒼としやすい
ふくぎ,フクギの幹
若い木の樹皮

 

【フクギとは】

・熱帯及び亜熱帯の海岸沿いに分布するフクギ科の高木。日本では沖縄や奄美諸島、海外ではフィリピンや台湾に見られる。これらの地以外での露地植えは難しく、植物園の温室や観葉植物として親しまれる。 

 

・幹がまっすぐに伸びることや葉が肉厚なことから、台風の多い地方では防風、防潮、防火の効果を期待して垣根や街路樹として用いる。沖縄には長さ3キロにもわたる「備瀬のフクギ並木」があり、観光名所となっている。

 

・フクギの葉は長さ7~15センチほどで厚みがある。先端が少し窪んだ楕円形で表面には光沢があり、枝から対になって生じる。緑色の若い枝は断面が四角で、細かな毛が密生する。

 

・開花は5~6月。花はクリーム色で直径は1~2センチほどと小さいが、葉の付け根にまとまって咲く。花弁と萼片(がくへん)は4枚で、多数の雄しべがある。雌雄異株で雄花と雌花があり、雌花は子房が膨らむ。

 

・花の後には直径2~4センチの果実がなり、夏から秋(8~10月)にかけて黄色く熟す。カキを小さくしたような果実だが、中には大きな種子が3~4個入っている。食用には向かないがオオコウモリはこれを大好物としている。

 

・樹皮は灰色で樹皮は厚て硬い。材はきめ細かく滑らかな仕上がりになるが、虫が入りやすく、整った材木になりにくいため、その利用はスプーンやフォークなどの小物に限られる。樹皮は黄色の染料になり、紬、芭蕉布、紅型に使われる。枝葉を剪定しても黄色っぽい乳液が噴き出す。 

 

【フクギの育て方のポイント】

・根は横に張り出さず、下へ伸びていく。このため台風に強く、植栽スペースの限られる街路樹としても使いやすい。

 

・木が若いうちは成長が遅いものの、一旦根を張って順調に育つと成長は早くなる。枝分かれが多く、上へ伸びるのも生垣や街路樹としては好ましい。葉は密生し、放置すると鬱蒼としやすいため、防風や防潮を目的としない場合は定期的に剪定した方がよい。

 

・果実がなるのは雌株のみ。また、落下した果実は腐敗するとかなりの悪臭を放つため、放置しない方がよい。 

 

【フクギに似ている木】 

・テリハボク

フクギの基本データ

 

【分類】フクギ科 フクギ属

    常緑広葉 高木

【漢字】福木(ふくぎ)     

【別名】フクヂ/プクギィ/カジキ   

【学名】Garcinia subelliptica

【英名】Happiness Tree

【成長】始めは遅く、後は普通

【移植】簡単 

【高さ】7m~20m

【用途】街路樹/生垣/防風/防潮

【値段】1500円~

 

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