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ヒサカキ(姫榊)

Japanese Eurya

姫榊 樹木図鑑
葉はサカキより小さく、縁のギザギザが目立つ
サカキとヒサカキの違い
サカキの代用として神事に使われる
ひさかき,樹木
桜が咲く前に開花する(蕾の様子)
姫サカキ,花,画像
雄花の様子
ガス臭い花,ヒサカキ
壺型でかわいいが、ガスの匂いがする
ひさかき,木
ヒサカキの若葉は開花後に展開する
ひさかきの木
花の後には実ができて・・・
ヒサカキの黒い実 樹木図鑑
10~12月に黒く熟す
ヒサカキ,剪定例
ヒサカキの垣根
ヒサカキの樹皮
樹皮は灰褐色で特徴に乏しい

【ヒサカキとは】

・北海道及び青森県を除く日本全国に分布するツバキ科の常緑樹。多少乾燥した山中を好んで自生する。いかにも日本の木のようだが、原産地は中国であり、韓国や台湾などの中国南部に見られる。

 

・年間を通じて艶のある葉をつけるためサカキ同様に縁起の良い木とされ、神棚へ供える玉串に使われる。サカキよりも耐寒性があり、サカキの少ない関東地方以北では本種をサカキと称することも多い。

 

・名前の由来には諸説あるが、①小型のサカキを意味する「姫サカキ」②サカキに似るがサカキではない「非サカキ」③実が沢山なる「実サカキ」④日当たりを好むため「陽サカキ」などの語源が知られる。

 

・葉はやや革質で長さは3~8センチ程度、長楕円形で先端が尖る。枝から互い違いに生じ、縁には細かなギザギザがある。葉の裏面は白い。

 

・ヒサカキには防火性、耐潮性があり、垣根としても多用される。サカキに比べて枝葉が密生し、移植もしやすいため、庭木としてはサカキよりヒサカキが幅広く使われている。

 

・春先(3~4月)になると直径5ミリほどあるクリーム色の花を下向きに咲かせる。5枚の花弁があり近くで見ると綺麗だが、プロパンガスのような匂いがする。なお、ハマヒサカキにも同じような花が咲くが、ハマヒサカキの開花時期は10月~2月頃であり、本種とは異なる。

 

・秋から初冬にかけて熟す黒紫色の実は球形で直径5ミリほど。水分が多く、小鳥が好んで食べに来る。なお、ヒサカキは雌雄異株であり、雌株に咲く雌花には雌しべ1個のみがあり、花弁は多少紫色を帯びる。雄株に咲く雄花には雌しべがなく、10~15個の雄しべがある。また、これら両方の性質を持つ両性花を咲かせる株もある。

 

・ヒサカキの材は稀に建築、薪、細工物に、これを燃やした灰汁は媒染剤(繊維に染料を固着させるもの)に、そして、実は精油や染料に使われる。

 

【育て方のポイント】

・神棚がある家庭ではお供え用として実用でき、サカキよりも扱いやすい。実生や挿し木で簡単に増やすことができる。

・日照を好むが、高木の下の薄暗い場所でも育てることができる。

・土質を選ばず丈夫に育つ。

・芽を出す力が強く、剪定によく耐える。

・庭木としては単独で植えて観賞するほどの魅力はないが、日陰に強く成長が遅いことから、日当たりの悪い場所や、建物の北側の垣根などに使われる。ただし、風通しの悪い場所ではカイガラムシの被害に遭うことが多い。  

【サカキ類の見分け方】

 細かなことを抜きにすれば葉が大きい順に、①サカキ、②ヒサカキ、③ハマヒサカキとなる。

サカキの種類 区別
サカキ
区別 サカキ
ヒサカキ
榊の見分け方
ハマヒサカキ

・サカキとヒサカキの違い

 ヒサカキの葉は長さ3センチ~7センチで、サカキ(長さ7センチ~10センチ)に比べて小さい。また、サカキは枝の出方が粗い(葉と葉の間隔が大きい)が、ヒサカキは枝葉が密生するため、垣根などに使われる。

 

・ヒサカキとハマヒサカキの違い

 ハマヒサカキはヒサカキに似るが、葉はより小さく肉厚で毛が密生している。60センチ以下の低い垣根や花壇の縁取りに使われることが多い。また上述のとおり両者は開花時期が異なる。

 

【ヒサカキの品種】

 葉の形や大きさ、花の色によって以下のような品種がある。

 白覆輪、イエローモトルド、ホソバヒサカキ、ベニヒサカキ、ツゲバヒサカキ、モチバヒサカキ

ヒサカキ 種類
葉に模様が入る「白覆輪」
ひさかきの種類
「イエローモトルド」は黄色い模様が入る

ヒサカキの基本データ

 

【分類】ツバキ科/ヒサカキ属

       常緑広葉/低木

【学名】Eurya japonica

【別名】ビシャコ/アクシバ/コウヤシバ

    イヌサカキ/ソメコノキ

    インキノキ/ハナシバ/ハカシバ

【成長】やや遅い

【移植】簡単(サカキに比べて扱いやすい)

【高さ】3m~8m 

【用途】垣根/公園/切り枝

【値段】500円~