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ハクサンボク/はくさんぼく/白山木
Hakusannboku-tree
【ハクサンボクとは】
・山口県及び九州地方、伊豆、小笠原を原産とする常緑低木。石川県の白山が原産地だと誤認されて「ハクサンボク」と命名された。
・主に西日本の海岸沿いや林地に自生し、関西地方では庭木としても使われる。伊勢神宮のものが有名。
・花期は3月~4月。乾燥すると異臭を放つ。果実は10月ごろ写真のように赤く熟す。長さは8ミリ程度。
・葉は5センチから15センチ位が基本だが、時に20センチほどの大きなものもある。葉にはアオキやヤツデのような光沢があって遠目にも美しく「山照らし」の別名がある。常緑だが寒冷地では画像のように冬季に葉が黄変する。
・枝には弾力があって扱いやすいため、生け花の材料や木釘として使われる。断面には乾燥した花同様に独特の異臭がある。
【ハクサンボクの育て方のポイント】
・日当たりがよく、かつ湿気のあるところを好む。半日陰程度なら十分に耐える。土質は余程の荒地でなければ選ばない。
・かつては寒さに弱く、関東以北で育てるのが難しいとされていたが、温暖化に伴って植栽できる地域は北上している。筆者は埼玉県、茨城県、千葉県で屋外に育つものを確認している。
・樹形は整えづらいが、剪定は可能。一度に刈り込まず、弱めの手入れを定期的に行うのがよい。風通しを悪くするとカイガラムシやアブラムシが発生しやすくなる。
【ハクサンボクの品種】
・葉に模様の入る「斑入りハクサンボク」がある。
【ハクサンボクに似ている木、見分け方】
・ガマズミに似るが、ガマズミは落葉樹でハクサンボクは常緑樹と根本的に異なる。
・ハクサンボクとコバノガマズミの雑種にオニコバノガマズミがある。
・沖縄のゴモジュにも似るが、ゴモジュはハクサンボクより葉が小さく、枝葉の密度が高い。
・名前の似た木に、ハクウンボクがある。
ハクサンボクの基本データ
【分類】レンプクソウ科 ガマズミ属
常緑広葉 小高木
【漢字】白山木(はくさんぼく)
【別名】イヌデマリ/ヤマテラシ/イセビ
【学名】Vibrnum japonicm
【英名】Hakusannboku-tree
【成長】早い
【移植】簡単
【高さ】2m~6m
【用途】花木/防風・防火/生け花
【値段】2000円~