シキミ/しきみ/樒

Japanese star anise

しきび,木,シキミ
サカキは神道、シキミは仏教との関連が深い
シキミ,しきみ,しきび,樹木
シキミの新芽と蕾
シキミ,Japanese star anise,しきみ
シキミの新芽は赤味を帯びる
シキミ,しきみ,シキビの木
シキミの葉 
シキミ,樒の木,特徴
裏面の様子
梻,樒,櫁,木,シキミ
成長は遅めで日陰にも耐える(開花期の様子)
シキミ,シキビの蕾,しきみ,縁起
シキミの蕾
シキミ,しきび,シキビ,植物,しきみ
開花は3~4月頃
シキミ,しきび,樒,開花時期,めばな,しきみ
咲き始めの花は雌花の性質を持ち・・・
シキミ,しきみ,雄花,雌花,雌雄,シキビ
その後、中央のシベが合着して雄花になる
シキビの木,しきみ,シキミ
花の後の様子 果実の原形のようなものが見える
シキミ,実,シキビ
シキミの実 
しきび,木の実,しきみ,シキミの木
熟すにつれて自然に裂け出す
シキミ,シキビの果実,有毒,しきみ
裏側の様子
シキミ,Japanese star anise,fruits
実が熟すのは9月頃
シキミ,しきみ,果実,シキビの実
中にある種子が危ない
しきび,樹木,シキミ
12月の様子
樒の木,有毒,シキミ
種子は自然にこぼれ落ちる
シキミ,樹木,大きさ,しきみ,シキビ
樒の樹高は最大6mほど
シキミ,樒,しきみ,幹,画像
材は数珠や器具に用いる
樒の木,シキミ,シキビ,しきみ,植物,しきみ,植物,雪
寒さにはやや弱いが多少の積雪には耐える

【シキミとは】

 

 

・宮城県~新潟県以西の本州、四国、九州及び沖縄の山林内に自生するシキミ科(あるいはマツブサ科)の常緑樹。本来は山奥に生えるが光沢のある葉が美しく、サカキヒサカキと同様、神仏事に使う木として、江戸時代から社寺や墓地等に植栽される。

 

 

 

・シキミは別名をハカバナ(墓花)という。これは、木全体に強い香りと毒性があり、乾燥させた葉や樹皮を線香(抹香)の原料にしたことや、土葬の時代、動物に掘り起こされないよう、シキミの枝葉を共に埋葬したという風習によるもの。 

 

 

 

・地方によっては縁起の悪い木として庭に植えるのをタブー視する。秋の彼岸に咲くヒガンバナにもハカバナという別名があり、同じように扱われる。 

 

 

 

・葉は楕円形で枝から互い違いに生じるが、密生して鬱蒼とすることから、漢字表記は「櫁」となった。葉の縁にギザギザはなく、葉脈もはっきりしない。 

 

 

 

・シキミの枝葉には精油を含み、ちぎると抹香のような香りがある。地方によってはこの香に不浄を清める作用があるとし、正月にはマツの代わりに依り代として、節分にヒイラギの代わりに魔除け使う風習がある。

 

 

 

・シキミの開花は春(3~4月)で、葉の脇にクリーム色の小さな花を咲かせる。花弁は10~20枚あるが花弁と萼片が見分けにくく、花弁が少し捻じれるのが特徴。花の直径は2~3センチほど。花の多い年と少ない年の差が激しい。

 

 

 

・咲き始めの花は雌花の性質を持ち、その後、同じ花のシベが変化して雄花に変わる「雌性先熟」という性質を持つ。 

 

 

 

・地方によっては本種をハナノキと呼ぶが、カエデの仲間であるハナノキとは関係がなく、仏花代わりに墓前へ供えることに由来する。

 

 

 

・シキミは葉や樹皮を始めとして株全体に有毒成分(アニサチン、イリシン、ハナノミン)を含む。秋にできる果実も有毒であるため「悪しき実」とされ、これが転訛しシキミと呼ばれるようになった。(このあたりはアセビ(馬酔木)と同様だが、「臭き実」(クサキミ)がシキミに転じたという説もある。)

 

 

 

・果実は袋状の8つの果実が集合した星型で、9月頃に熟すとそれぞれから一粒ずつ薄茶色の種子が弾け飛ぶ。中華料理などに用いるスパイス、八角(大茴香)は同じシキミ属のトウシキミの果実で独特の芳香を放つが、シキミの果実には芳香がない。 

 

 

 

・有毒植物は日本に数多いが、なぜか本種のみが、いわゆる毒劇法(毒物及び劇物取締法)において劇物に指定されている。シキミの実を誤って食べると中枢神経が麻痺し、嘔吐、下痢、痙攣、呼吸困難、意識障害が起き、最悪の場合は死に至る。有毒成分は種子よりも果皮に多く、血液の凝固を促進する働きも持つ。多くの野生動物もこれを避けるが、ヤマガラ(野鳥)は種子を好んで捕食する。 

 

 

 

 

【シキミの育て方のポイント】

 

 

 

・寒さにやや弱く、植栽の適地は宮城、石川以西となる。湿気のある肥沃地を好むが、あまり土質を選ばずに育ち、病害虫にも強い。 

 

 

 

・成長が遅めで、剪定の手間があまりかからない。剪定には強く、好きなように刈り込むことができるが、樹液にも有毒成分があるため注意する必要がある。 

 

 

 

・日向を好むが、日陰にも強い。(ただし枝葉が間延びする) 

 

 

 

・果実に毒があるが、興味深い形をしている。子供が手を出しかねないため小さな子供やペットがいる家庭では植えないほうが無難。ただし、頻繁に剪定していれば花や実はならない。

 

かめむし,しきみのき
害虫は少ないが稀にカメムシが

 

 

 

【シキミの品種】

 

 

 

・ベニバナシキミ 

 学名はイリキウム-ランセオラツム(ランケオラトゥム)で、濃いピンクの花を咲かせる。庭木としては通常のシキミよりも使いやすい。他にも中国や台湾を産地とするピンク系のシキミや赤い花を咲かせるセイヨウシキミなどがある。  

 

シキミの種類,花の色
ベニバナシキミ(ランケオラトゥム)
赤い花の櫁,しきみ
セイヨウシキミ

 

 

 

・フイリシキミ(斑入り櫁)

 葉に白い模様が入る品種で、模様の入り方によってさらに品種を分類することがある。

 

Japanese star anise
葉に模様が入る斑入りシキミ

 

 

 

【シキミに似ている木】

 

 

 

ミヤマシキミ 

 ミカン科の常緑樹で葉がシキミに似るとされるが、葉はシキミより大きく、質感は全く異なる。花や実もシキミとは大きく異なり、筆者には名前以外に共通点が見付けられない。

 

 

 

サカキ

 同じように神事に使われるため混同されることがあるものの、葉、花、実それぞれに共通するものは何もないため、慣れれば容易に見分けられる。

 

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シキミの基本データ

 

【分類】シキミ科(マツブサ科)

    シキミ属

    常緑広葉/小高木 

【漢字】樒/櫁/梻(しきみ)  

【別名】コウノキ/コウノハナ

    コウシバ/ハカバナ

    ハナノキ/シキビ

    ハナサカキ/ハナシバ

    莽草(しきそう)

【学名】Illicium anisatum 

【英名】Japanese star anise

【成長】やや遅い 

【移植】やや難しい 

【高さ】2~6m 

【用途】垣根/公園/墓苑/仏花 

【値段】800円~

 

 

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 毒のある木

 

 

 

 日陰に強い木