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サンゴジュ/さんごじゅ/珊瑚樹
Sweet viburnum
【サンゴジュとは】
・関東地方以西の本州、四国、九州及び沖縄の主に沿海地域に自生するスイカズラ科の常緑広葉。天然の物を見る機会は少ないが、都市部の公園などでは多用される。
・夏から秋に赤く熟す実を海のサンゴに見立てて珊瑚樹と名付けられたが、垣根として頻繁に刈り込まれるため、あまり実を見掛けることはない。
・刈り込まなければ6月頃にネズミモチに似た白い花を咲かせる。花には無数の虫が集まる。
・垣根として使う庭木の中では背丈が高い部類であり、3~4mの垣根を作るのに適している。また、排気ガスに特に強いため、幹線道路沿いに植栽することもできる。
・葉は水分が多く、燃えにくい。また、枝は燃やすと泡のようなものが噴出し、延焼しないことから防火用に植栽される。
・似たような葉の木は多いが、サンゴジュは葉柄を折って引き抜くと、白い綿のような糸が出てくるのが特徴。
【サンゴジュの育て方のポイント】
・萌芽力があり、刈り込みによく耐える。また、下枝が枯れることも少ないため、ボリュームのある垣根を作ることができる。
・葉虫(サンゴジュハムシ、ハマキムシ、ミノムシ)の被害が多い。特に日陰や風通しの悪い場所はハマキムシの被害を受けやすい。春先の剪定と消毒が必須となる。
・日向を好むが、日陰にも強い。(ただし、間延びしやすい)
・潮風に強く、海岸の防風垣に使用できる。
・砂地でも育つが、栄養分は欠かせない。肥沃な土地を好む。
・サンゴのような実は、熟しきると黒紫色になって周辺に落下し、掃除がやや面倒となる。
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初夏に小さめな花を多数咲かせます。サンゴジュ 単木 樹高 H:2000mm 【RCP】 P12Sep14 |
サンゴジュの基本データ
【分類】 スイカズラ科/ガマズミ属
常緑広葉/小高木
【学名】 Viburnum odoratissimum
【別名】 ヤブサンゴ/キサンゴ/アワブキ
【成長】 かなり早い
【移植】 簡単
【高さ】 5m~15m
【用途】 垣根/公園/防風樹/防火樹
【値段】 2000円~