クマザサ/くまざさ/隈笹/熊笹

Kuma bamboo Grass

クマザサの画像
熊笹ではなく隈笹であり、歌舞伎のメイクである隈取に由来する
くまざさ,庭
春から夏の間の葉は真緑色
隈笹の葉
クマザサの葉はタケの葉よりも2~3倍大きい
チマキの葉っぱ
葉は粽(ちまき)に使われる
大きな笹,縞模様
「根締め」として使われるクマザサ

【クマザサとは】

・京都を原産とするササの一種。来歴はよく分かっていないが、庭園などに用いるため人手を介して全国に広がり、野生化したものが日本海側の北海道や本州、四国及び九州の山地に分布する。

 

・稈は細く、節ごとに折れ曲がるように育つため真っすぐには伸びない。それでも高さは最大1mほどになり、上部でまばらに分岐する。タケノコの発生は4~6月だが他のタケやササよりも早い。竹の皮には粗い毛が密生するが、節や節間には毛がない。

 

・開花は夏だが、その周期は30年ともいわれ、目にする機会は少ない。やや紫色を帯びた緑の花は直径6ミリほどで、茎の下部から伸びた花柄の先に小さな穂状になって咲く。

 

・葉は長さ20~25センチ、幅3~7センチほどの大型で、両面とも毛はない。節から伸びる1本の枝から4~7枚の葉が互い違いに生じる。 

 

・新葉のうちは全面が緑色だが、秋が深まって寒気にさらされると葉の縁が白く枯死して模様のようになる。この様子を歌舞伎のメイクである「隈取(くまどり)」にちなんで、牧野富太郎氏がクマザサと命名した。隈は日向より日陰に植えた方が、また、肥料を施した方が美しくなる。

 

・クマザサは葉の美しさを観賞するため広い庭園の根締め(大木の下に植える下草)として使われるほか、乾燥しても巻かない性質や、葉に含まれる安息香酸が持つ殺菌及び防腐作用を生かして、笹だんご、笹あめ、寿司の詰合せなどの化粧笹、門松の飾りに用いる。代表的な用例は画像の粽(ちまき)だが、粽にはネマガリダケやチマキザサも使う。

 

・クマザサに限らずササには多量の葉緑素、ビタミンC、B₁、B₂、カルシウム、多糖体等を含み、生活習慣病を予防する健康茶、化粧品、歯磨き粉、さらにはペットの口内炎対策に効果があるとして過剰とも思われる宣伝がなされているが、柔らかな葉を青汁にしたものや、春先に収穫した若葉で作るササの葉茶は、血液の弱アルカリ性化を期待して古くから飲用される。

 

・本来のクマザサは本種だが、葉の周辺が白くなるササ全般を広義のクマザサという場合があり、北海道ではミヤコザサを、東北地方ではチシマザサを、山陰地方ではヤネフキザサをクマザサと称する。

 

・本種の漢字表記は「隈笹」だが、「熊笹」を使うことも多い。「熊笹」は本来、ミヤコザサを表し、葉が柔らかく、熊が近付いても気配を感じることができないことに由来する。

 

・熊が出没しそうな場所に生えるネマガリダケやオカメザサを熊笹とする場合もあり、単にクマザサという場合、どのササを示すのかは地域や人によって異なり、混沌としている。なお、葉の縁が白くなるササには他にニッコウザサ、オオバザサなどもある。

 

【クマザサの品種】

・コクマザサ(コクマ)

 名前のとおり葉の長さが10~15センチでおさまる小型のクマザサ。稈も高さ30センチほどで一般家庭向きだが、移植は難しい。

 

・ヤリクマザサ(槍隈笹)

 クマザサのうち、葉の先端が槍のように鋭く尖る品種

やりくまざさ
ヤリクマザサ

クマザサの基本データ

 

【別 名】 シマザサ(縞笹)/ヤキバザサ(焼刃笹)

      ヘリトリザサ(縁取笹)

【高 さ】 0.5~1.5m

【直 径】 5ミリ

【節間長】 10~20cm