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ヤマコウバシ/やまこうばし/山香ばし
Yamakoubashi/Peppercorn laurel
【ヤマコウバシとは】
・山形、宮城以西の本州、四国及び九州に分布するクスノキ科の落葉樹。本来は庭園に用いるような木ではなかったが、独特なオレンジ色に紅葉することや、枯葉をつけたまま越冬することで、雑木ブームの訪れとともに人気が高まった。日本以外では中国や朝鮮半島にも見られる。
・冬でも葉が「落ちない」ことにかけて、受験生のお守りとして使われるようになった。実際、冬枯れの山にあって、その存在は目を惹くものがある。葉は質厚で長さ5~10cmほど。表面は濃緑色だが光沢はなく、先端が尖る。葉が落ちるのは翌年の春。
・「山にある香ばしい木」という名前のとおり、枝葉を折ったり、揉み解したりすれば、ショウガのような香りが漂う。同じクロモジ属のクロモジは高級な爪楊枝に使われることで知られる。
・ヤマコウバシの開花は4~5月で葉の展開と同時。あまり目立たないものの、クロモジ、シロモジと同じような黄色い小花を咲かせる。
・花の後には水分を含んだ果実ができ、10~11月になると黒く熟す。コショウのような辛味があるため、ヤマコショウという別名がある。雌雄異株だが、日本には雄株が少ないとされ、雌株だけで結実する変わった特性がある。
【ヤマコウバシの育て方のポイント】
・湿気のある肥沃地を好むが、環境適応力はある。
・あまり虫がつかない。
・剪定に耐え、時季を間違えなければ強めに切り戻しても芽吹く。
・日当たりが良すぎると葉が焼けて、紅葉も汚らしい。
・冬季に残る葉は、あくまでも枯れ葉であって、人によっては汚らしく思えたり、すっきりしない印象を受けたりすることもある。
【ヤマコウバシに似ている木】
秦の始皇帝が不老長寿の薬としたことで知られる同じクロモジの仲間。クスノキ科に特徴的な3本の葉脈がはっきりしており、ヤマコウバシとは明らかに葉脈の具合が異なる。また、テンダイウヤクは枝が細く、樹形が崩れやすい。
・このほかヤマコウバシに似た木には、カナクギノキ、アブラチャン、ダンコウバイなどがある。
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ヤマコウバシの基本データ
【分類】クスノキ科/クロモジ属
落葉広葉/低木
【漢字】山香ばし(やまこうばし)
【別名】ヤマコショウ/ショウブノキ
ショウガノキ/モチギ
【学名】Lindera glauca
【英名】Yamakoubashi
Peppercorn laurel
【成長】早い
【移植】ふつう
【高さ】2~7m
【用途】雑木
【値段】1000円~