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ヤブサンザシ(藪山査子)

 Bush May Flower

ヤブ山査子の木,実
秋にはサンザシに似た実ができる
やぶさんざし,樹木
新芽の様子
藪山査子,葉
新葉の様子
黄色い花
ヤブサンザシの花
キヒヨドリジョウゴ
未熟な実の様子
きひよどりじょうご,樹木
樹皮の様子

【ヤブサンザシとは】

・中部以西の本州、四国及び九州に分布するスグリ科の落葉低木。スグリやフサスグリの仲間だが、果実の様子がバラ科のサンザシに似ることからヤブサンザシと命名された。自生は稀だが、若木のうちからよく実が成るため、盆栽や庭木として使われることが多い。日本以外では朝鮮半島や中国に見られる。

 

・開花は4~5月。雌雄異株であり雄の木には雄花が、雌の木には雌花が咲くが、黄緑色で直径が1センチに満たないため、あまり目立たない。雄花は葉の脇に3~6輪ずつ咲き、5個の雄しべと花弁のように見える5つの萼片が皿型に開く。雌花には退化した5個の雄しべと雌しべが一つある。いずれも退化して小さくなった花弁は、萼片の間に紛れている。

 

・花の後には球形の実ができ、10~11月ごろに赤く熟す。実はサンザシより小さく、果皮は肉質で水分もあるが、苦味と酸味が強いため生で食べるのは難しく、果実酒にするのが一般的。ヒヨドリジョウゴの実にも似ており、黄色の花が咲くヒヨドリジョウゴという意味合いで、キヒヨドリジョウゴという別名がある。

 

・葉は枝から互い違いに生じ、三つから五つに裂けて掌状になる。直径3~4センチほどで、両面に毛があり、若い枝にも柔らかな毛が生じる。枝にサンザシのようなトゲはない。

 

・樹皮は紫がかった褐色で、若木のうちは黒光りしているが、樹齢を重ねると縦に浅く剥離する。

 

【育て方のポイント】

・耐陰性はあるが、自生地は明るい山林や林の縁などであり、日照が乏しいと花や実の成りが悪い。

 

・樹形は背丈の低い株立ち状になるのが普通。剪定は可能だが、当該年に伸びた枝に開花、結実するため、春先に剪定するのは禁物。

 

・雌雄異株であり、実を楽しむには雌雄両方の株が必要。ただし、稀に雌の木だけでも実がなることもある。

 

・病害虫に比較的強いが、風通しの悪い場所ではアブラムシやカイガラムシの被害に遭うこともある。

  

【似ている木】

・サンザシ

・セイヨウサンザシ 

ヤブサンザシの基本データ 

 

【分類】スグリ科/スグリ属

     落葉広葉/低木

【学名】Ribes fasciculatum

【別名】キヒヨドリジョウゴ/キヒヨドリ

    カラノキ/ミサンザシ

【成長】やや遅い

【移植】容易 

【高さ】1~1.5m

【用途】庭木/鉢植え/盆栽/生け花

【値段】1、000円~