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ヤブコウジ
漢字表記:藪柑子(やぶこうじ)
別 名:十両/紫金牛/ヤブタチバナ
学 名:Ardisia japonica
英 名:Spearflower
【ヤブコウジとは】
・日本全国に分布するサクラソウ科の常緑小低木。山の木陰に群生しており珍しさはないが、秋から冬にできる赤い実が美しく、マンリョウ、センリョウ、ヒャクリョウなどとともに縁起の良い「金生樹」とされ、日本庭園や正月飾りに利用される。原産地は日本のほかに朝鮮半島、台湾、中国本土など。
・葉や実がコウジ(柑子)に似ていること、藪の中に生えることからヤブコウジと名付けられた。葉は3~4枚が集まって車輪状に生じ、縁には細かなギザギザがある。葉の色や模様の微妙な違いを楽しむ愛好家が多く、様々な品種がある。
・地下茎によって繁殖し、樹高は10~20センチほどにとどまる。地際に赤い実をつけるため、いわゆる「下草」として好まれる。
・7~8月ころに白又はピンクを帯びた白色の花を咲かせる。花は直径4~8ミリほどであまり目立たないが、よく見ると可憐で美しい。
【ヤブコウジの育て方のポイント】
・日陰でも育つが実を楽しむには半日陰程度が限界。また強過ぎる日差しも好まない。
・北海道から沖縄まで幅広く生育できる。
・花崗岩が風化したような土を好むが適応力は高い。
・特に剪定の必要はないが、繁茂しすぎた場合は刈り込むこともできる。
【ヤブコウジの品種】
・カマヤマコウジ~特に葉が大きい個体の俗称で庭師の職人用語
・シラタマコウジ~実が白い品種
【ヤブコウジに似ている木】
・シナヤブコウジ
中国、東南アジア、沖縄などを原産とする自生種で、黒紫の実がたわわにできる。個体数が減っており絶滅危惧Ⅱ類に指定される。別名をシナマンリョウ、シナタチバナという。
ヤブコウジの基本データ
【分類】サクラソウ科/ヤブコウジ属
常緑広葉/低木
【成長】早い
【移植】簡単
【高さ】10~30cm程度
【用途】下草/公園/鉢植え
【値段】300円~