庭木図鑑 植木ペディア > ハマナス

ハマナス/はまなす/浜梨

Japanese rose

ハマナシの実,はまなす,時期
夏にできる実は食用になる
苗木,はまなす
若い木の様子
Japanese rose
新葉と蕾の様子
はまなす,葉っぱ
新葉の様子
浜茄子の葉
葉の様子
Japanese rose
蕾の様子
Japanese rose
蕾の様子
浜梨,はまなす,花,写真
ハマナスの開花は夏 花には芳香がある
海岸,ピンクの花
浜辺に咲くハマナスの様子
雄しべ,雌しべ
シベの様子
Japanese rose
受粉後の様子
浜梨の果実
未熟な果実の様子
浜梨の果実,はまなす
果実は直径2センチほど
ハマナス,はまなす,樹木図鑑
実の時期の様子。樹高は2m以内におさまる
ハマナス,紅葉
黄葉の様子
ハマナスとハマナシ 違い
自生するものには棘がある
はまなし,冬芽,はまなす
樹齢を重ねたハマナスの新芽

 

【ハマナスとは】

・北海道、茨城県以北の太平洋岸、山陰地方以東の日本海岸に自生するバラ科の低木。寒冷地に使える貴重な花木として特に北海道で普及している。同地の原生花園で令和天皇が本種を特に愛でたことにちなみ、雅子皇后の御印となっている。

 

・ハマナスとハマナシの両方の呼び方があって混乱しやすいが、ハマナシを正式名とする説が有力。ハマナシ(浜梨)は、浜辺に生じ、梨のような味のする実がなることからで、ハマナス(浜茄子)は実をトマト(=赤茄子)に例えたことから。また、正式名のハマナシが東北訛りでハマナスになったという説もある。

 

・海岸地に群生する様子が美しく、本来は狭い庭に使うような樹種ではないが、庭木や鉢植え、公園の植栽などに使われる。花期は夏(5~8月)で、日本の野生バラとしては大きな直径5~8センチの花が枝先に1~3輪ずつ咲く。

 

・5枚ある花弁は紅色または紅紫色で、花の裏側にある球形の「萼筒」には、棘や毛を生じる。花には強い香りがあり、ライラックニセアカシア同様、香水に使われる。 

 

・ハマナスの実(偽果)は直径2センチほどで一般的なバラの実より大きい。8~9月に熟すとプチトマトのようになるが、果肉は甘酸っぱい。食用できるものの、ナシほどに美味しいわけではなく種も多いが、ビタミンCを豊富に含む。

 

・葉は3~4対の小葉からなる羽根状で、小葉の先端は丸く、縁にはギザギザがある。葉脈が深くてシワシワに見える。また、自生種の枝には太いトゲが密生するが、栽培品種の多くはトゲがない。同じようにトゲのあるヒイラギが魔除けに使われるように、かつてアイヌの人々はこれを戸口に刺して魔除けとした。

 

・ハマナスは日本以外でも中国や朝鮮半島、樺太に見られ、漢名を「玫瑰(まいかい)」という。花弁を乾燥させた玫瑰花は整腸に、材を煎じた液は刺青の消毒に使った。

  

【ハマナスの育て方のポイント】

・耐寒性、耐潮性に優れ、バラの台木に使われるほど強い性質を持つが暑さにはやや弱く、太平洋岸での天然分布の南限は茨城県の波崎町。園芸用として出回るものはこの限りではない。

 

・本来は砂地に生えるが、普通の庭土でも問題なく育つ。

 

・暖かい地方では枝葉が繁茂しやすく、花数は少なくなる。

 

・株立ち状に育つのが基本で、背丈は最大でも2m程度に収まる。剪定せずに自然樹形を鑑賞するのが基本。枝が萼はトゲだらけであり、剪定には決意と手間がかかる。

 

【ハマナスの品種】

・変種に白花、黄花、そしてそれぞれの八重咲き種がある。 

花が白いハマナシ
白花のハマナス
やえざき
八重咲き種

 

【ハマナスに似た植物】

 

ノイバラ

 

・フジイバラ

 

ナニワイバラ

 

コウシンバラ

 

サクラバラ

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

白花ハマナス 接木新苗 1本
価格:1950円(税込、送料別) (2021/5/19時点)


ハマナスの基本データ

 

【分類】バラ科/バラ属

    落葉広葉/低木

【漢字】浜梨(はまなす)

【別名】ハマナシ 

【学名】Rosa rugosa 

【英名】Japanese rose

【成長】早い

【移植】普通 

【高さ】1m~2m

【用途】公園/海岸緑地/花木  

【値段】2000円~ 

 

目次=掲載草木一覧=サイトマップ

 

検索 植木ペディア内を検索します↓