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ハナヒリノキ

Hanahirinoki

ハナヒリノキ,花
葉と花の様子
はなひりのき,画像
新芽の様子
ハナヒリノキ,くしゃみ
新葉は赤みを帯びる
ハナヒリノキの花
開花は5~8月ころ
ハナヒリノキ,花
花には雄しべが10本ある
ハナヒリノキの葉っぱ
葉の形や大きさには個体差があり、同じ株の中でも変化に富む
ウジコロシの木
古い樹皮の様子

【ハナヒリノキとは】

・北海道及び近畿地方以北の本州に分布するツツジ科の落葉低木。山地の岩場や落葉樹の下など、湿気のある場所に自生するが、控えめな花の様子が好まれ、稀に日本庭園に植栽される。

 

・木全体に有毒成分(グラヤノトキシンなど)を含み、誤って口にすると吐き気や心臓麻痺を引き起こす。かつてはこの葉の粉を害虫防除に用いた。「ハナヒリ(鼻嚏)」とはクシャミのことであり、この粉を誤って鼻に入れるとクシャミが出ることからハナヒリノキと命名された。

 

・葉は長さ2~8センチ、幅1.5~5センチほどの楕円形で先端が尖り、枝から互い違いに生じる。両面に硬い毛があり、全体にゴワゴワした印象がある。葉の縁にも内側に反り返る毛状のギザギザがある。

 

 

・開花は6~8月。長く伸びた花枝にぶら下がる多数の花は、下から順に咲いていく(例外あり)。花は黄緑色で直径4ミリほどの壺形。先端は5つに裂ける。花はあまり目立たないが、この蜜で中毒した例もあるため注意が必要。

 

・花の後には楕円形の実が上向きにつき、秋に赤褐色に熟すと5つに裂け、中から直径1ミリにも満たない種子がこぼれ落ちる。これまた有毒であり、食べることはできない。

 

・ハナヒリノキは株立ち状に生じ、枝分かれも多い。若い幹は緑色だが樹齢を重ねると画像のようなに明るい褐色となり、縦に裂け目が入る。

  

【育て方のポイント】

・自生地は山間の湿地であり、乾燥の激しい場所や排水性の乏しい場所では健全な葉にならず、生育は悪い。

 

・木全体に有毒物質を含むため、子供やペットのいる家庭で庭木として扱うことはお勧めできない。

 

【品種】

・ハコネハナヒリノキ

 神奈川及び静岡に見られる品種で、葉が小さく、葉脈が裏面に突出すること、花が赤みを帯びること、全体に毛がより多いことを特徴とする。

・ウラジロハナヒリノキ(コシノハナヒリノキ)

 葉の裏面がより白っぽい品種で高山及び亜高山地帯に見られる。

・ヒロハハナヒリノキ

 葉の幅が特に広い個体を別種として扱う場合がある。

 

【似ている木】

イワナンテン

アセビ

ネジキ

シャシャンボ

ナツハゼ

スノキ

ハナヒリノキの基本データ

 

【分類】ツツジ科/イワナンテン属

    落葉広葉/低木 

【学名】Leucothoe grayana Maxim.

【別名】ウジコロシ/クシャミノキ

    クサメノキ/アクショノキ

【成長】やや早い 

【移植】簡単

【高さ】0.5m~1.5m 

【用途】日本庭園  

【値段】1500円~