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ヤマグワ(山桑)
Chinese mulberry











【ヤマグワとは】
・日本全国の山地に広く自生する落葉樹。かつて養蚕のための重要な飼料としてさかんに栽培された。「蚕が食う葉」から「クワ」と呼ばれる。
・夏にできる実は昔の子供のオヤツになった。熟した実は柔らかくて甘みがあり生食ができるほか、ジャムやアイスクリーム等に加工される。
・葉は直径7~20センチほどで、枝から互い違いに生じる。形は画像のとおり様々だが、いずれも先端が尖り、縁にギザギザがある。
・雌雄異株で、4月ころに花が咲く。花弁はなく、雄花には4本の雄しべ、雌花には1本の雌しべがある。
・でき始めの実は白っぽく、次第に赤、紫、黒へと変化しながら7~8月頃に熟していく。地方によっては桑の実を「ドドメ」と呼び、ここから「ドドメ色」という表現が生まれたとする説がある。
・日本でヤマグワという場合、中国産のトウグワやロソウなどを含めることが多い。
【育て方のポイント】
・日本のほか東南アジアやヒマラヤにも分布する。暑さ寒さに強く、丈夫で育てやすい。
・成長が早く、枝葉が間延びすることや、葉が大きいことから、観賞用として扱うことは少ないが、例えば昭和時代の農村をテーマにした
庭園を造るような場合にあえて使用することがある。
・根に病菌がつきやすいのが難点
・実生、挿し木で増やす
【品種】
・フイリヤマグワ
・シダレヤマグワ
・コウテングワ

ヤマグワの基本データ
【分類】クワ科/ウ属
落葉広葉/高木
【学名】Morus austrails
【別名】クワ
【成長】早い
【移植】普通
【高さ】3m~12m
【用途】養蚕/鉢植え/公園
【値段】1000円~5000円