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ミズナラ/みずなら/水楢

Japanese oak mizu-nara

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日本の山間で、ごく普通に見られる木の一つ
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ミズナラの冬芽
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芽吹きの様子
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葉の裏には冬芽を覆っていた芽鱗がバラバラになって付着する
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ミズナラの新葉
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葉は長さ6~20センチでコナラよりも大きい
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葉がコナラよりも大きいため、「オオナラ」ともいう
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葉の裏側の様子
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樹高は30mを超えることも
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秋になると黄葉あるいは紅葉する
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黄葉期の様子
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黄葉の様子
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冬になると足元には、こんな光景が広がる
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秋には大きいドングリがなる
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ミズナラの幹
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樹皮の様子
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幹の断面

【ミズナラとは】

 

 

・北海道から九州まで日本各地の山地に分布するブナ科の落葉高木。幹や枝に含まれる水分が多く、燃えにくいことから「水楢」と呼ばれる。庭木よりも材木としての利用が多いが、自生のミズナラがある場合、その景観を庭に利用することもある。中国東北部や朝鮮半島にも自生が見られる。

 

 

 

・別名のオオナラは、コナラに対して樹高も葉も大きいことによる。かつてはオオナラとミズナラを別種とする説があったものの、現在は同一のものとして扱われる。なお、「ナラの木」は本種とコナラ及びこれらに近似の樹種を示し、「ナラの木」という木はない。

 

 

 

・葉は長さ6~20センチ、幅5~10センチほどの楕円形で先端が尖り、葉先の方が幅が広い。コナラ同様、葉の縁にはギザギザがあるが、ミズナラの方がより粗い。秋になると寒冷地では綺麗に紅葉または黄葉する。一般的に幼木のうちは赤く色付き、成長に伴って黄葉することが多い。葉や樹皮は茶色や黒の染料として使うことができ、9月頃に採取した葉を用いる。

 

 

 

・雌雄同株で5~6月ころ、葉が出るのと同時に雌雄それぞれの花を咲かせる。雄花は黄褐色の紐状で、その長さは5センチ程度になる。雌花は短い穂咲に3~4個ずつ咲く。

 

 

 

・秋には直径3センチ程度のドングリができる。ドングリの下半分が鱗模様になるのが特徴。生で食べるのは難しいが、粉にしたものは餡として団子や餅に、また炒ったものはコーヒーの代用に使われる。 

 

 

 

・直径は最大で1mほどになり、樹齢を経るにつれて樹皮が縦に薄く剥離する。材には虎斑や銀杢と呼ばれる美しい模様が生じ、丈夫かつ加工しやすいことも相まって人気が高く、明治時代から昭和の始めには「オタルオーク(小樽オーク)」あるいは「ジャパニーズオーク」として海外でも名を馳せるほどであった。

 

 

 

・材木としてナラの木という場合は本種を表すことが多かったが、現代の日本でミズナラを材木に使うことは稀であり、ナラ材という場合はヨーロッパや中国などからの輸入材を示す。材はフローリングなどの建材や家具、楽器、ウィスキーの樽やシイタケの原木に利用される。

 

 

 

【ミズナラの育て方のポイント】 

 

 

 

・自生地は冷涼な山地で、肥沃な土壌を好むものの、環境適応力はあり、あまり手を掛けずに育てることができる。自然界ではブナと同じような場所に植生が見られるが、ブナよりは庭で育てやすい。

 

 

 

・基本的には日当たりと水はけの良い場所を好む。特に黄葉を楽しむ場合は日照が重要となる。

 

 

 

・成長が早く、大木となるため限られたスペースに植える場合は定期的に剪定する必要がある。剪定の適期は厳冬と酷暑を除いた時期。樹姿は整えにくい。

 

 

 

・マイマイガ、オビカレハ、オトビモンシャチホコなどガの幼虫による食害が多いため、こまめに観察して除去あるいは消毒する必要がある。   

 

楢の木の毛虫
ミズナラは毛虫によって葉を食べられることが多い

 

 

 

【コナラとミズナラの違い】

 

 

 

コナラとミズナラは葉柄(葉の付け根の茎)の有無によって見分けられる。コナラには長さ1センチほどの葉柄あるのに対し、ミズナラにはほとんど見られない。

 

 

 

【ミズナラの品種・雑種など】 

 

 

 

・モンゴリナラ(フモトミズナラ)

 カシワとミズナラの雑種あるいはミズナラの変種とされる。葉の裏面に毛がなく、ドングリの頂部が凹んでいるいる。

 

 

 

・ミヤマナラ

 ミズナラが低木化した変種。積雪の多い環境に分布し山岳地帯の稜線や斜面に見られる。 

 

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ミズナラの基本データ

 

【分類】ブナ科/コナラ属

    落葉広葉/高木

【漢字】水楢(みずなら)

【別名】オオナラ/ヒダミ/ヒダミ

【学名】Quercus crispula

【英名】Japanese oak mizu-nara

【成長】早い

【移植】ふつう

【高さ】10~35m

【用途】公園/雑木の庭/緑地

【値段】500円~

 

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