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モミジイチゴ/もみじいちご/紅葉苺

Japanese wild raspberry

木いちごの木
キイチゴの代表種でありその果実は美味い
きいちごの木
冬芽の様子
きちごのき,特徴
芽出しの様子
ツボミ,つぼみ
蕾の様子
キイチゴの葉
新葉の様子
もみじいちご,樹木
新葉の様子
きいちごの木
新葉は赤みを帯びることも
Japanese wild raspberry
葉が広がる頃に白い花が咲く
きいちごの花
花びらは5枚で、多数の雌しべと雄しべがある
黄いちごの木
花は下向きに咲き、花びらは開ききらない
萼筒
萼片の先端は尖る
木苺の果実
梅雨の初めごろに果実が熟す
Japanese wild raspberry
成葉の様子 秋には黄葉する
もみじいちごの木,特徴
葉柄には托葉が、枝には鋭いトゲがある
もみじいちご,紅葉
黄葉期の様子
紅葉苺の木の枝
枝にはトゲがあって扱いにくい

 

【モミジイチゴとは】

・中部地方以北の本州に分布するバラ科キイチゴ属の落葉低木。山野の林縁などで普通に見られる木だが、6月頃に熟す果実は甘味があっておいしく、人気がある。

 

・「キイチゴ」とは、全国に約70種類あるキイチゴ属の低木及び草本の総称であり、キイチゴという木はない。本種及びナガバキイチゴがその代表である。キイチゴの仲間は世界に約500種あり、果樹が豊富ではない欧米で盛んに品種改良されたが、日本のキイチゴは野生種のまま今日に至る。

 

・葉は掌状に3~5つに裂け、よく似たナガバモミジイチゴとは異なる。葉の形がモミジ(カエデ)に似ているため、モミジイチゴと命名されたが、個体によってはモミジらしさがない。葉は長さ7~15センチで各裂片の先端は尖り、縁には粗いギザギザがある。弓なりに伸びる枝にはトゲが多く、触れるとチクチクする。

 

・開花は3~5月で、新葉の展開と同時に清楚な白い五弁花が下向きに咲く。花の直径は2~3センチで、前年の冬芽から伸びた短い枝の先に一輪ずつ咲く。花の裏側にある萼は先端が尖り、萼筒は盃型になる。

 

・果実は直径1~1.5センチの球形で梅雨入りの頃に熟すと、生で食べることができる。キイチゴは「木苺」あるいは「黄苺」と表記するが、本種の果実はオレンジ色や赤に近い。甘味があって美味しいが、落下しやすく収穫しにくいこと、傷みやすいこと、擂り潰した際の見た目がよろしくないことから加工食品には向かない。 

 

【モミジイチゴの育て方のポイント】

・丈夫な性質を持ち、日本全国に植栽できるが、日当たりと水はけが良く、養分の多い場所を好む。 

 

・開花期には昆虫が大量に集まり、果実には蟻などの虫が入ることも。また、枝に細かなトゲがあるため剪定の際は注意する必要がある。

 

 【モミジイチゴに似ている木】

・ナガバモミジイチゴ

 中部地方以西の山野に自生する低木で、名前のとおり葉の先端が長く、樹高はモミジイチゴより高くなる。西日本でキイチゴといえばナガバモミジイチゴを、東日本ではモミジイチゴを示す。学名上はナガバモミジイチゴが母種となる。

 

カジイチゴ

 関東以西の各地に自生する落葉低木で、葉の形がカジノキに似ているとされて命名された。庭木や花材としてより多く使われ、キイチゴと呼ばれることもある。

 

ナワシロイチゴ

 日本全国に分布するキイチゴの一種。「苗代」の時季(6月頃)に実が熟し、蔓状に育つ。

 

ニガイチゴ

 本州~九州に自生するキイチゴの一種で、本種と同じ時期に似た花が咲く。食用になるが種子に苦味がある。

 

クマイチゴ

 沖縄を除く全国の山地や道端などに分布。樹姿は大きめだが果実は食用できる。

 

エビガライチゴ

 日本各地に分布する近縁種だが、果実の萼が赤紫の毛に覆われる。

 

ヤマブキ

 同じバラ科の低木で、弓なりになる枝の様子や新葉の色合いが似る。シロヤマブキユキヤナギも同様。

モミジイチゴの基本データ 

 

【分類】バラ科/キイチゴ属

     落葉広葉/低木

【漢字】紅葉苺(もみじいちご)

【別名】キイチゴ

【学名】Rubus palmatus

    var. coptophyllus  

【英名】Japanese wild raspberry

【成長】早い

【移植】ふつう 

【高さ】1~2m

【用途】庭木/果樹

【値段】1000円~

 

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