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メグスリノキ/めぐすりのき/目薬の木
Nikko maple
【メグスリノキとは】
・東北地方中部以南に自生する日本固有の樹木。カエデの仲間ではもっとも紅葉の美しい部類に属する。
・民間療法にて、樹皮や葉を煎じたものが眼病に効くといわれることからメグスリノキと呼ばれる。メグスリノキに含まれるドデンドロール・タンニンという物質が抗菌作用を持ち、現代でも健康食品としてそのエキスが利用される。眼病のみならず、二日酔い、肝機能の向上、動脈硬化予防等に効果があるとする。
・三枚一組の葉は裏側に毛が多く、とてもカエデの仲間に見えないが、カエデ類特有のプロペラ状の種子ができる。
・紅葉はピンク色で遠目でも目立つ。低地でもキレイに紅葉するため街路樹として使われることがある。
・葉の様子が蝶に似ているため「蝶々の木」から別名「長者の木」になったとする説もある。
【育て方のポイント】
・自生地は沢沿いなど湿潤な場所が多いが、苗木として出回るものであれば土質を選ばずに育つ。
・全体に大振りの木であり、個人宅には向かない。広いスペースに株立ちの物を複数植えると見応えがある。
・半日陰でも耐えるが、紅葉を十分楽しむには日当たりの良い場所に植える必要がある。
・比較的根が浅いため、植え付け直後は支柱で固定するのが無難。
・温暖な地方ではカミキリムシの被害に遭うことがある。見つけ次第駆除する。
【メグスリノキの品種】
・オニメグスリノキ
中国及び朝鮮半島を原産とするメグスリノキで、葉がより大きい。
【葉っぱが似ている木】
同じような形の葉を持つカエデの仲間。メグスリノキは葉の縁にギザギザが目立たず、葉柄も短いが、ミツデカエデは葉の縁に大きめのギザギザがあり、葉柄が長いため容易に見分けられる。
メグスリノキの基本データ
【分類】カエデ(ムクロジ)科 カエデ属
落葉広葉樹 中高木
【学名】Acer nikoense
【別名】長者の木/千里眼の木
ミツバナ/ミツバハナ
【成長】やや早い
【移植】普通
【高さ】10m~20m
【用途】公園/街路樹
【値段】1500円~