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マンサク/まんさく/万作

Japanese witch hazel

マンサクの花 開花時期
早春の寒いうちに「まず咲く」のでマンサク
植木 まんさく 樹木
マンサクの冬芽
mansaku,winter
葉芽の芽鱗は脱落しやすい(丸いものは蕾)
Japanese witch hazel
だんだん黄色くなっていく
黄色いリボンみたいな花
開花は2~4月
Japanese witch hazel
マンサクの花
万作の木,まんさく
樹形は乱れがちであり、あくまでも花を観賞するもの
満作の木,樹形
樹高のある株は注意していないと開花を見逃しやすい
Japanese witch hazel
葉芽の様子
芽出し
新芽の様子
新葉の様子1
新葉の様子1
新葉の様子2
新葉の様子2
Japanese witch hazel
葉には短い柄があり、枝から互い違いに生じる(若葉)
万作 葉っぱ 写真
マンサクの葉(初夏)
まんさく,葉脈
裏側は白く、脈がクッキリしている
マンサクの実 写真
葉と実の様子(7月ころ)
万作の果実
秋になると黄褐色に熟す
Japanese witch hazel
寒冷地では秋の黄葉も観賞価値がある
万作の木 紅葉
黄葉の様子
万作の木,樹皮
幹の様子

【マンサクとは】

・本州、四国及び九州の太平洋側に自生するマンサク科の落葉樹。花の少ない早春に咲く、ユニークな黄色いリボン状の花を観賞するため庭木として各地に植栽される。同じように早春に咲くフクジュソウをマンサクと呼ぶ地方もあるが別物。

 

・マンサクという名前は、早春の林内で他に先駆けて「まず咲く」(東北では「まんず咲く」)ことによるいう説が有名。他にも、枝いっぱいに花を付けることによるという説、花の様子が豊作を祈って踊る姿に似ているためとする説などがある。いずれにせよ花のない時季に咲く縁起がよい木で、五穀の豊作に通じるとしてもてはやされる。

 

・開花は2~4月で、新葉が展開するのは花が完全に終わってから。花は前年に伸びた枝葉の脇に生じた短い柄に、3~4輪ずつ咲く。4枚ある花弁は長さ1.5~2センチの黄色いリボン状で、ねじれやシワが多い。

 

・花の中央には先端が二つに分かれる花柱(雌しべ)と、4本の雄しべがあり、雄しべの内側にはさらに4つの仮雄しべがある。花の基部にある暗い紫色のものは卵形の萼。4つに分かれており、外側は褐色の毛が密生して反り返る。

 

・果実は堅く、表面は毛に覆われる。9~10月になると黄褐色に熟し、音を立てて二つに裂け、光沢のある黒い種子二つを遠くまで弾き飛ばす。繁殖はこの実生あるいは挿し木、接ぎ木による。

 

・マンサクの葉は長さ5~10センチ、幅4~10センチの菱形に近い卵形。基部の歪んだ左右非対称で、それを意味するカタソゲという地方名がある。葉の表面は深緑色でシワの寄ることが多く、裏面は淡い緑色。上半分の縁には波状の粗いギザギザがあり、6~8対の葉脈(側脈)が目立つ。

 

・葉は質厚で両面とも有毛だが、季節が進むと裏面の一部を除いて無毛となる。若い枝は光沢のある灰褐色で、これも初めは有毛だが、二年目以降は無毛になる。寒冷地では秋の黄葉が美しく、秋の生け花に使われることもあるが、欧米に渡ったマンサクは特に綺麗に黄葉するという。

 

・葉はタンニンを含み、火傷や湿疹に使う民間療法がある。また、日干ししたものを煎じて飲めば、下痢止めの効果があるという。枝は折れにくく、筏や雪の上を歩く「輪かんじき」を編む材料とされた。別名の「ネジリキ」は、枝を捻って編むことから。

 

・幹は直立し、直径は最大30センチほどになる。樹皮は灰白色で光沢があり、樹齢を重ねると細かな斑点模様(皮目)が入る。

 

【マンサクの育て方のポイント】 

・剪定を余り必要とせず、維持管理しやすいが、枝分かれが多く環境によっては鬱蒼とするほど生い茂る。狭い場所に適応させるために剪定することもできるが、樹形はまとまりにくい。

 

・土質を選ばずに育つ。半日陰にも耐えるが、西日は苦手とする。 

 

【マンサクの品種】

・マルバマンサク

 北海道~中国地方の日本海側に見られる品種で、文字どおり葉の先端が丸みを帯びる。マンサクの葉も丸いようだが、先端にギザギザがある。

 

・アカバナマンサク(ベニバナマンサク)

 北海道及び本州の日本海側に見られる品種。文字どおり赤い花が咲き、紅葉も赤い。上記マルバマンサクの変種とされる。

マンサクの種類
アカバナマンサク
マンサクの紅葉
紅葉期の様子(アカバナマンサク)
満作の紅葉 万作
紅葉期の様子(アカバナマンサク)

 

マルバマンサク

 東北から島根までの日本海側を原産とする種で、葉の上半分が半円状になっている。関東地方には単なるマンサクが多く、関西地方にはマルバマンサクが多いとされるが、マルバマンサクの葉は個体差や地域差があり見分けるのが難しい。マンサクはマルバマンサクに比べると葉が大きく見えることからオオバマンサクと呼ぶことがある。

まるばまんさく 花
マルバマンサクは花弁の付け根が赤い
丸葉万作 葉っぱ
マルバマンサクは葉の上半分が丸い
まるばまんさく 葉っぱ
マルバマンサクの黄葉

 

・ニシキマンサク

 花弁の付け根や内側がだけ赤くなる品種で、マンサクとアカバナマンサクを足したような花色になる。マルバマンサクの変種であり京都府由良川上流の沿岸など、日本海側の山地に分布する。紅葉のグラデーションが美しく、筆者はこれが名前の由来と思っていたが違うようだ。 

錦満作
ニシキマンサク
錦満作
ニシキマンサク(黄葉期)

 

アテツマンサク

 中国地方と愛媛県に分布する品種で、花の中心部が紫色にならないこと、冬季でも葉の両面に細かな毛が残っていることが特徴。大正3年8月5日、牧野富太郎氏が阿哲地方(岡山県新見市)の黒髪山にある青龍寺で株を見付けて標本を作り、新種として命名した。

マンサクの品種
アテツマンサク

 

シナマンサク

 中国を原産とするマンサクで、花はより大きく、香りが強い。また、マンサクと異なり、開花時期に前年の葉が残っていることがある。

Chinese witch hazel
シナマンサクは枯葉に埋もれて咲く
シナ万作 樹木
シナマンサクの黄葉は人目を惹く

 

ハヤザキマンサク

 ただでさえ開花の早いマンサクに「早咲き」とは・・・と混乱するが、日本ではマンサクと同じ時期に開花する。花はマンサクよりも一回り小さく、オレンジ色が強い。 アメリカ原産であり、これを下記のアメリカマンサクに含める場合が多い。

早咲き万作,花
ハヤザキマンサク

 

アメリカマンサク

 北米大陸及びメキシコの一部を原産とするマンサク。多くは黄色い花を咲かせるが、白い花を咲かせる「ホザキマンサク」や秋に開花するマンサクもある。

亜米利加万作 樹木
アメリカマンサクの花
American witch hazel
紅葉期のアメリカマンサク
白花ほざきまんさく
シロバナホザキマンサク

 

トキワマンサク

 近年、垣根などに多用される種で、その名(常葉)のとおり年間を通じて枝に葉がある。葉はマンサクよりかなり小さく、木の雰囲気も全く異なる。シロバナとベニバナがある。

マンサクの種類
シロバナトキワマンサク
マンサク 木の品種
ベニバナトキワマンサク

 

これらのほか、東北~関東地方に分布し、葉の大きさが10センチ以上になるオオバマンサクや、枝が垂れ下がるシダレマンサクなどの品種、変種がある。

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マンサクの基本データ

 

【分類】マンサク科/マンサク属

    落葉広葉/低木~小高木

【漢字】万作/満作(まんさく)

【別名】Japanese witch hazel

【学名】Hamamelis japonica

    SIEB. et ZUCC

【英名】ネジリキ/ネジ/ネソ

    キンロウバイ/オオバマンサク

【成長】やや遅い

【移植】根回しをすれば容易

【高さ】2~10m

【用途】単植、鉢植、盆栽、切花

【値段】800円~