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ボタン(牡丹)
Peony
【ボタンとは】
・中国北西部を原産とする花木で、当初は薬用植物として育てられた。6世紀頃から園芸品種が作られたが、日本へ渡来したのは平安時代で、江戸時代になると160種類以上の品種が知られるようになった。現在は江戸時代ほどの隆盛は見られず、30種類程度が栽培されている。なお、園芸品種は芍薬が台木になっているものが多い。
・「花王」という別名のとおり、直径20センチにもなる花の存在感は圧倒的。原種は一重で、紅紫色。
・ボタンの根の皮は薬効があり、漢方薬(牡丹皮)として止血、解熱、鎮痛等に使われる。種子も薬用になる。
・中国名も牡丹と表記し、日本ではそれを音読みしている。
【育て方のポイント】
・寒さに強く、砂壌土を好む。
・日向に植え、肥料を十分に与えなければ開花しない。
・花は、その年に伸びた枝の先にできる。
・根元から細枝が発生しやすく、株立ち状に育つ。また、枝もよく分岐する。
・一般的な庭木に比べて発芽の時季が早く、落葉も早いのが普通。
・原種は細根が少なく移植しにくいが、市場に出回っているものはほとんどが芍薬を台木にしている。純粋なボタンに比べて短命だが、根が柔らかく、鉢植えなどでも扱いやすい。
【品種の一例】
ボタンの基本データ
【分類】ボタン科 ボタン属
落葉広葉 低木
【学名】Paeonia suffruticosa
【別名】花王(かおう)/富貴花
【成長】遅い
【移植】8月末~9月上旬なら可
【高さ】0.5m~3m
【用途】花木/公園
【値段】1500円~10000円程度