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ハナノキ/はなのき/花の木

Hananoki tree

はなのき,紅葉,ハナノキ
名前は春に咲く花に由来するが紅葉こそが美しい 愛知では県の木に指定される
ハナノキという樹木,はなのき
ハナノキの蕾
花の木,樹木
花が目立つとはいえ、知らなければ気付きにくい
ハナノキ,自生地
雌雄異株で雄株には雄花が咲く
ハナノキの花 画像
雄花には花弁と萼片が5枚ずつある
雄花、雌花
雌花の様子
ハナノキ,はなのき,花
雌花は果実になる
ハナノキの木の芽
冬芽(葉芽)の様子
はなかえでの木
新葉は赤く色づく
新葉
若葉の様子
ハナノキ,はなのき,葉っぱ
成葉の様子(夏)
ハナノキ,樹木
葉の裏面は粉を吹いたように白くなる 
ハナカエデ 葉っぱ
枝葉の出方はトウカエデに近い
ハナノキの種子
果実の様子
ハナノキの紅葉 画像
ハナノキの黄葉は絶品
花カエデ
ハナノキの紅葉
はなのき,hananoki tree
寒冷地ではより赤くなりやすい 
画像
暖地では十分に色付く前に落葉する
ハナカエデ,画像
ハナノキは「幹吹き」や「徒長枝」が多い
ハナノキ 樹形
落葉期の様子
はなのき,植物
樹皮の様子
ハナノキ,はなのき,画像
ハナノキの大木(新宿御苑)

【ハナノキとは】

・長野県、岐阜県及び愛知県の県境地域と長野県大町市、滋賀県の一部地域にのみ自生する日本固有のカエデの一種。自生の個体数は減っているが、風変わりな花が咲き、紅葉もキレイなため造園用に他の地域にも広がっており、全国の街路や公園に植栽される。

 

・春の芽出し前(3月~4月)に、木全体が赤く見えるほど花をつけ、遠くから花がよく目立つ木であるため「ハナノキ」と名付けられた。花は濃い紅色の珍奇な形状であり、話題性はあるが美しくはない。花が目立つカエデとしては他にハウチワカエデがある。

 

・雌雄異株であり雄の木には雄花が、雌の木には雌花が咲く。雄花の花弁は0~5枚で、雄しべは5~6個。先端の黄色い葯が目立つ。雌花には4~5枚の花弁があるが雄しべはなく、花柱(雌しべ)の先は二つに裂けてVサインのようになる。一般的に雄花の方が数が多く、華やかさもある。

 

・冬芽は5~7対もの「鱗片葉」と呼ばれる厚い葉で覆われるため大きくて目立つ。葉は長さ4~7センチ、幅3~8センチで他のカエデ類と同じように枝から対になって生じる。幅の広い卵形で先端は浅く三つに裂けてトウカエデに似るが、縁にギザギザがある点が異なる。葉柄は長さ2~8センチほど。

 

・花の後には長さ2センチほどの果実ができて5月頃に熟す。これも他のカエデ同様のプロペラ状になるが、翼はあまり開かない。ハナノキは6500万年前に温暖だった北極圏で繁茂し、その後の氷河期を耐え抜いた種であるが、人為的な繁殖は難しい木であり、自生地では天然記念物に指定されるハナノキもある。

 

・樹皮は白っぽい灰色だが、稀に白さが際立つ個体がある。樹齢を重ねると縦に浅く裂ける。

  

【ハナノキの育て方のポイント】

・自生地は山間の湿地だが、比較的、土質を選ばずに育つ

 

・花や紅葉を十分に楽しむには日向に植える必要がある。

 

・枝振りが整いやすいため、広い場所であれば剪定せずに自然樹形を楽しむのが望ましい。剪定によって小さく維持すれば個人宅でも維持できるが、剪定には技術とセンスを要する。

 

・繁殖させるためには、雌雄両方の木を植える必要がある。

 

【ハナノキの品種】

アメリカハナノキ

 北アメリカ東部に分布するハナノキの仲間。ハナノキよりも多くの花が咲き、葉の切れ込みはより深い。カナダの国旗にデザインされるサトウカエデも近縁種の一つ。 

ハナノキ 種類
アメリカハナノキ

【ハナノキに似ている花木】

フサザクラ

 フサザクラ科の落葉樹。「サクラ」といっても本種と似たような地味な花を、同じ時期に咲かせる。

 

【ハナノキに名前が似ている木】 

・お寺や墓地に植えられるシキミをハナノキと呼ぶ地方もあるが、本種と関連はない。

ハナノキ 地方名
シキミの花
ハナノキ 地方名
シキミの実

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ハナノキの基本データ

 

【分類】ムクロジ科/カエデ属

    落葉広葉/高木

【漢字】花の木(はなのき)

【別名】ハナカエデ 

【学名】Acer pycnanthum  

【英名】Hananoki tree

【成長】やや早い 

【移植】難しい

【高さ】15m~25m 

【用途】公園/街路樹  

【値段】1500円~

 

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