庭木図鑑 植木ペディア > ハナカイドウ
ハナカイドウ/はなかいどう/花海棠
flowering crab apple
【ハナカイドウとは】
・バラ科の落葉低木であり、庭木の中で最も美しい花を咲かせるものの一つ。桜の後に咲く、薄紅色の花の美しさは楊貴妃が眠る姿になぞらえ、原産地の中国では昔からカイドウを美人の例えに使う。
・大きな実を付けるミカイドウ(ナガサキリンゴ)に対して、花柄が長く垂れ下がることから別名スイシカイドウの名がある。単にカイドウと呼ばれることが多い。4~5月に咲く花は半八重が基本で、下向きに咲く。
・ハナカイドウにもリンゴのような実はなるが、直径が1センチ程度と小さく、食用にならない。これに対してミカイドウは直径2センチ大の実で、食用になる。
・枝がしなやかで、剪定もしやすいため盆栽にも使われる。枝はやや紫色を帯び、時折、小枝は棘のようになるが、触れても痛くはない。
・葉は楕円形で硬く、縁にはギザギザがある。
【育て方のポイント】
・花はきれいだが、徒長枝やヒコバエが多いことに加え、写真のように枝ぶりがゴツゴツしやすく、花期以外は観賞価値が低い。
・病害虫に強い(赤星病、アブラムシを除く)
・日向を好み、日陰では枝が間延びする。
・乾燥に弱く、夏場は水遣りが必要なことも。
・水はけの良い肥沃な土地を好む。
【カイドウの品種】
カイドウにはいろいろな種類があるが、より華やかな八重咲き種に人気がある。
・ヤエカイドウ~八重咲き
・オオヤエカイドウ~大輪の八重咲き
・シダレカイドウ~枝が垂れ下がる
・ミツバカイドウ~花模様が入る。
・ウケザキカイドウ~花が上向きに咲く。(ミカイドウの花も同様)
|
ハナカイドウの基本データ
【分類】バラ科/リンゴ属
落葉広葉/小高木または低木
【学名】Malus halliana
【別名】カイドウ/スイシカイドウ(垂糸海棠)
【成長】普通
【移植】簡単
【高さ】2m~7m
【用途】花木/シンボルツリー
公園/盆栽/垣根
【値段】1000円~