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ネズミモチ/ねずみもち
Japanese privet
【ネズミモチとは】
・モクセイ科の常緑広葉樹。秋になる実がネズミの糞に似ていること、葉がモチノキに似ていることからネズミモチと命名された。
・庭木としての観賞価値はあまり高くないものの、堅強な性質を持ち、都市部の劣悪な環境でも耐えることから、垣根や緑地の「植えつぶし」として使われる。
・実は長さ7ミリ程度の楕円形。熟した実は日干しして漢方薬に使われ、コーヒーの代用にもなる。
【ネズミモチの育て方のポイント】
・日陰に強く、土質を選ばず、成長も早い。
・病害虫に強い(まれにスス病、うどんこ病)
・枝葉がよく生い茂り、目隠しになる。刈り込みにも強いが、頻繁に刈り込まないと、樹形が崩れる。
・本州から沖縄まで広い範囲に分布するが、寒さにやや弱く、植栽適地は関東以西となる。
【ネズミモチの品種や見分け方】
・トウネズミモチ(唐鼠黐)
公園などで見かける中国原産の品種。画像のとおり、ネズミモチより葉が大きく、葉を太陽に透かすと葉脈が見えることで簡単に区別できる。トウネズミモチは寒さに強く、日本全国で植栽できる。
・キマダラネズミモチ
葉に模様が入る品種で雰囲気が暗くならないため、今風の建物に合わせることもできる。
・ムニンネズミモチ
小笠原諸島に固有の種で、潮風を凌ぐためネズミモチよりも葉が厚くなっているのが特徴。花はより小さいが、同じように咲き、同じように実がなる。
・フクロモチ(フクラモチ)
丸みを帯びた葉が密生し、葉の縁が波状に反り返る品種。花も密生しやすく、ネズミモチよりは観賞価値があるとされる。
ネズミモチの基本データ
【分類】モクセイ科/イボタノキ属
常緑広葉/高木
【学名】Ligustrum japonicum
【別名】タマツバキ/テラツバキ
【成長】早い
【移植】簡単
【高さ】3m~6m
【用途】垣根/公園/工場
【値段】300円~