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トウネズミモチ/とうねずみもち/女貞

Glossy privet

ネズミモチとトウネズミモチ 見分け
ネズミモチ同様、鼠の糞に似た実ができる
トウネズミモチ,とうねずみもち,葉っぱ
トウネズミモチの新芽
唐鼠モチ,とうねずみもち,葉っぱ
葉は枝から対になって生じる 
leaf,Glossy privet in Japan
陽に透かすと葉脈が透けて見えるのがネズミモチとの違い
とうねずみもち,ツボミ
でき始めの蕾の様子
トウネズミモチ,とうねずみもち,花の時期
開花はネズミモチより1か月ほど遅れる
tounezumimoti
トウネズミモチの花
トウネズミモチの花 画像
花の時期は木全体がクリーム色に包まれる
とうねずみもちの木の実
花の後には黄緑色の実ができ・・・
トウネズミモチ,とうねずみもち,実,画像
秋には黒く熟す 
とうねずみもち,果実
トウネズミモチの実は野鳥が好んで食べる
とうねずみもち 庭木図鑑
そこらじゅうに生じ、「要注意外来生物」とされる
トウネズミモチ,とうねずみもち,幹,画像
トウネズミモチの樹皮

【トウネズミモチとは】

・中国中部及び西部を原産とするモクセイ科の常緑樹。関東地方以西に分布する在来のネズミモチと区別するため、中国を意味する「唐(とう)」を冠してトウネズミモチと呼ばれる。

 

・トウネズミモチはネズミモチより葉や果実が大きく、樹高もより高くなりやすい。トウネズミモチが日本へ渡来したのは明治初期だが、実生や挿し木によって容易に増えるため、現在はネズミモチよりも目にする機会が多い。

 

・都市部の劣悪な環境(排気ガス等)に耐えることから、戦後の高度成長期には手軽に緑化できる便利な樹木として、公園や高速道路などに多用された。しかしあまりに繁殖力が高いため、現在では要注意外来生物リスト(環境省)に掲載されている。

 

・葉は卵状の長楕円形で長さは5~10センチほど。表面は濃緑色で光沢があり、裏面は淡い緑色。縁にギザギザはなく、ネズミモチに比べると先端が細く伸びる。

 

・近年はトリカラーや斑入りのトウネズミモチなど、カラフルな色合いの品種が登場し、いわゆるカラーリーフとして楽しまれるようになった。

 

・トウネズミモチの開花は初夏(6月)で、その年に伸びた枝の先に、白い小さな花が房状に集まって咲く。小花は直径8ミリほどで、2本ある雄しべと雌しべは花冠から突き出す。花序(花の集り)はネズミモチよりも大きく、長さは20センチほど。葉の間から突き出すように咲く。環境によっては秋季にも開花する。

 

・「ネズミモチ」という名は、秋になる果実がネズミの糞に、葉がモチノキに似ていることからきている。いかにも役に立たなそうな名前だが、漢方では干した果実を「女貞子」と呼び、強壮に用いる。

 

・でき始めの果実は緑色だが、10月頃から黒紫色に熟し、表面は粉を吹いたように白くなる。トウネズミモチの果実はネズミモチよりも大きく、丸みを帯びる。

 

・果実にこれといった味はないが、ムクドリ、ヒヨドリ、ツグミ、メジロ、シロハラ、アカハラなどの野鳥がこれを採食し、種子を糞と共に拡散する。

 

・樹皮は灰褐色で皮目と呼ばれる粒々が目立つ。表面に凹凸はなく滑らか。樹齢を重ねると縦に溝ができる。

 

【トウネズミモチの育て方のポイント】

・大気汚染や塩害に耐え、日陰にも強い。また、土壌も選ばずに育ち、踏み固められ乾燥地でも育つ。

 

・丈夫な性質を持ち、病害虫の被害は少ないが、稀にスス病にかかることがある。

 

・手をかけて育てるような木ではなく、放置しても元気に育つ。剪定によって管理することは可能だが、成長が早く、やがては大木になる。

 

・花や実を楽しむような木ではなく、早期かつ安価に緑化する際に使われる木であり、家庭向きではない。

 

【ネズミモチとトウネズミモチの見分け方】

・ネズミモチ(日本産)との見分け方

 葉の形は似るが、大きさには歴然とした違いがある。また、トウネズミモチの葉は陽にかざすと葉脈が透けて見えるのが特徴。 

 

・トウネズミモチの果実は、ネズミモチよりも丸い。 

 

・トウネズズミモチの方が1ヶ月以上、開花が遅い。

トウネズミモチの基本データ

 

【分類】モクセイ科 イボタノキ属

    常緑広葉 中高木

【漢字】女貞(とうねずみもち) 

【別名】トウネズ/リュウキュウネズミモチ

【学名】Ligustrum lucidum

【英名】Glossy privet

【成長】かなり早い

【移植】簡単

【高さ】5m~15m

【用途】垣根/公園/工場

【値段】600円~