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アサツキ/あさつき/糸葱

Asatuki Japanese Chives

あさつき,植物
丈夫な性質を持ち、道端にも群生する

【アサツキとは】

・北海道、本州及び四国に分布するネギ科の多年草。自生は海岸沿いの砂地に多いが生命力が強く、日当たりのよい草地や道端、山間の岩場などにも群生する。

 

・アサツキという名は、葉が明るい緑色のネギという意味。葉と鱗茎(根)を食用するため、野菜としての栽培も行われており、ネギの仲間では最も風味がよいとされることも。

 

・葉は先の尖った細い円柱状でノビルに似るが、より太くてしっかりしている。ネギ同様に中空で基部は紫色を帯び、株元から2~3枚生じる。全体にネギと同じような香りがあるが、葉の色はネギよりも薄く、「浅葱色(あさぎいろ=薄い藍色)」と表現される。

 

・食用するのは春~夏に採取した柔らかな葉で、下ごしらえをしなくても薬味や汁の具、酢味噌和えなどにして食用できる。

 

・アサツキの開花は5~7月。花茎は30~50センチで、先端に紅紫色の小さな六弁花が多数集まって半球状になる。花被片(花弁と萼)は長さ1センチほど。蕾は紫色をした膜質の総苞に包まれ、いわゆるネギ坊主になる。花が終わると葉は枯れて、盛夏は休眠状態になる。

 

・地下にある根(鱗茎)はラッキョウに似た細い卵形で、表面は灰褐色の皮に包まれる。食用するのは、葉が枯れた頃に掘り取った鱗茎。生のままで味噌をつけて食べれば、健胃、整腸、強壮に効能があるという。

 

【アサツキの品種】

・シロウマアサツキ

 長野県の白馬岳に多い品種。同じような花を咲かせるが、花被片がやや短く、鱗茎が円柱状になる。

白馬あさつき
シロウマアサツキ

 

【アサツキに似ている草花】

ノビル

ギョウジャニンニク

・ヤマラッキョウ

 

ニラ

アサツキの基本データ

 

【分 類】ヒガンバナ科/ネギ属

     多年草

【漢 字】糸葱/浅葱(あさつき)

【別 名】イトネギ/アサトキ

     センボンネギ

     センボンワケギ

【学 名】Allium schoenoprasum

     var.foliosum

【英 名】Asatuki Japanese Chives

【開花期】5~7月

【花の色】紅紫

【草 丈】~50cm

 

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