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ロウバイ/ろうばい/蝋梅
Winter Sweet
【ロウバイとは】
・ロウバイは厳冬期の庭を彩る貴重な花木として知られる。文字どおり蝋細工のような黄色い花は人工的な質感で、好みは分かれるものの、大変に香りが強く、年末年始を彩る切花としても人気がある。
・別名「カラウメ(唐梅)」のとおり中国を原産地とし、17世紀に朝鮮半島を経由して日本へ渡来した。
・名前の由来には諸説あるが、蝋細工のような花が梅に似た香りを放つからというのが知られる。他には開花期が旧暦12月の「蝋月」にあたるためとする説や、花の色が蜜蝋(ミツバチの巣)に似ているためという説がある。
・可憐な花に似合わず、枝葉は武骨な印象を放つ。ザラザラした大きな葉はムクノキなどと同様、木材や爪の研磨に使うことができる。葉の大きさは多様で、日陰など条件の悪い場所では長さが20センチ近くになるものもある。
・9月ころに不格好な実(写真参照)ができ、年によっては開花期までぶら下がっている。
【育て方のポイント】
・半日陰でも木自体は育つが、花を楽しむには日照が欠かせない。
・低木として扱うこともあるが成長は早く、放置すれば3~4m近くに育つ。樹形は乱れがちで整えにくく、大きな葉が鬱蒼とするばかりであり、花のない時季は魅力に乏しい。
・狭い庭で管理するには花の直後に強く剪定するか、鉢植えで管理するのがよい。
・大事にし過ぎるよりも強めに剪定して短い枝を多くした方が花数が増える。肥料などの手入れをしなくても花を咲かせることが多い。
【ロウバイの品種】
・ソシンロウバイ
原種のロウバイは花の中央の「花被片」と呼ばれる部分が赤紫色になるのに対して、ソシンロウバイは中央部も含めて花全体が黄色い(多少、中心部が茶色っぽい個体もある。)。ロウバイに比べて花の香りが強く、庭木としての利用はより多い。
・マンゲツロウバイ(満月蝋梅)~ソシンロウバイから選別された早咲き品種で、花の黄色がより鮮やか。花びらが丸みを帯びていることから埼玉県川口市の園芸業者が満月蝋梅と名付けた。花の香りは弱い。なお実際にはこれらの中間種が多数存在し、完全に見分けるのは容易ではない。
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ロウバイの基本データ
【分類】ロウバイ科 ロウバイ属
落葉広葉樹 小高木
【学名】Chimonanthus praecox
【別名】カラウメ/ナンキンウメ
【成長】早い
【移植】普通
【高さ】2m~4m
【用途】花木/公園/切花
【値段】800円~