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木を見に行こう
筆者が植物観察や撮影のために訪れたことのある植物園、公園を紹介します。ただし、筆者は関東地方に居住しているため暫くは関東地方と東北地方南部のみとなっています。
それぞれに付したコメントや評価は完全な独断であり、物の見方には相当な偏りがあります。また、あくまでも、「多くの樹種を効率的に見て回ることができるかどうか」という視点で批評しています。
関東地方
井頭公園
木の種類 ★★☆☆☆
管理状況 ☆☆☆☆☆
広さ ★★★★★
リピート度 ★★☆☆☆
「井の頭公園」ではなく「いがしら公園」です。東京のそれとは異なり、とても大きな山のような場所で期待は高まりますが、広すぎるがゆえに、樹木標示札が落下していたり、枝が繁茂しすぎていたりと管理が追いついておらず、何の木がどこにあるのか把握しにくくなっています。しかしその分、探検的な楽しさがあるともいえますし、温室の横にある高山植物館を発見した時の喜びは一入です。なお「一万人プール」という大きなプールがあるので、夏休み期間中はのんびりと樹木観察に行けるような状況ではありません。駐車にも難儀するはずです。
日光植物園
木の種類 ★★★★★
管理状況 ★★★★★
広さ ★★★★★
リピート度 ★★★★★
東大の機関であり正式名称はすごく長いですが、俗に日光植物園でとおっているはずです。他を凌駕する植生や苔むした巨木に何度でも魅了されます。管理人はここに住みたいくらいなのですが、人けのない時間帯や時季には、川の向こうの御地蔵さんと塀の向こうの墓石が気になります。こんなページを作っておいてなんですが、東日本でいろんな植物を効率よく見たいのであれば、ここと小石川と筑波実験植物園に行けば、だいたい事が足りると思います。ただし、12~3月は開いていませんし、大雑把にいえばイロハ坂の下に位置しますので、観光シーズンの土日は時間を選んで行動しないと脱出できなくなります。
上三依水生植物園
栃木県日光市 公式HP
入園料 300~500円
駐車代 無料
木の種類 ★★★☆☆
管理状況 ★★★★☆
広さ ★★★☆☆
リピート度 ★★★★☆
何と読んだらいいのか分からない名前ですが、「かみみより」という地名に由来します。日光にありますが、日光植物園からは意外に遠くてアクセスしにくく、冬季は閉鎖されます。アカデミックな日光植物園とは対照的に庶民的な趣のある場所で、園芸向きの品が多めです。トウヒやサワグルミなどの樹木は、高木が多くて観察しづらいですが、外来の草花や高山性の野草が多く、手入れも行き届いています。
日光田母沢御用邸記念公園
木の種類 ★★☆☆☆
管理状況 ★★★★★
広さ ★★☆☆☆
リピート度 ★★★★☆
元々は日光植物園と地続きだったようですが、皇室用にガッツリと管理された庭園になっています。植物の種類は少なく、樹種はシロヤシオ、アカヤシオなどツツジ系に偏っていますが、シダレザクラの見事な古木があります。また、春~初夏にはクリンソウ、ナスヒオウギアヤメ、タマアジサイなどが咲き誇り、優雅な雰囲気を演出しています。屋内に皇室ゆかりの展示品があるみたいですが、管理人は入ったことがありません。
茨城県植物園
木の種類 ★★★★☆
管理状況 ★★☆☆☆
広さ ★★★★★
リピート度 ★★★★★
数少ない都道府県立植物園の一つで、関東地方では最大規模を誇ります。とにかく広いので、体力勝負になります(私は毎回3時間くらい滞在します)が、多くの樹木が広々と植えられ、それぞれの特徴を観察することができます。(他の植物園に比べればマシですが高木では葉を観察しにくいものもあります。)樹木名標示札は比較的しっかりしています。いつ行っても閑散としており、先行きに不安がありますが、土日は地元の業者さんが食べ物(「おこわ」とか赤飯とか)を販売し、展示室では季節の催しをするなどして頑張っています。
※懸念したとおり、令和6年7月からリニューアル工事です。樹種が減らないことを願っています。
水戸市植物公園
木の種類 ★★☆☆☆
管理状況 ★★★★★
広さ ★★★☆☆
リピート度 ★★☆☆☆
「植物園」ではなく、あえて「植物公園」とあるように、植物に興味がある人もない人も、老若男女とわず一緒にどうぞという場所です。カツラ並木や薬草園、植物館脇のヒメシャラ、水辺のラクウショウなど、多少興味深いスポットはありますが、樹木よりも花卉に力点が置かれているため、いわゆる庭木としての樹種は少なめです。常に複数のパートらしき方が草むしりなどをしており、園内は綺麗です。なお、祝日などは子供向けの雑多なイベントがあり、園内放送も盛んですので、静かに樹木を観察したい人は平日がおススメです。
筑波実験植物園
木の種類 ★★★★☆
管理状況 ★★★★☆
広さ ★★★★★
リピート度 ★★★★★
国立科学博物館の施設だけあって樹種が豊富です。入口付近は果樹や生活に身近な植物、毒のある植物などをテーマごとに植栽してあり、家族連れでも楽しめるようになっています。しかし、お勧めは奥地にある山地草原や広葉樹林です。年間を通じて見るとこの辺りは貴重な日向のエリアで、四季折々の花木を楽しむことができます。「実験」ということで植生の変遷を観察してるのでしょうが、下枝のない高木が鬱蒼と生い茂っている場所が多いのが残念です(ここに限ったことではないですが)。是非、大胆に切り戻して、枝葉や花を観察できるような樹高に仕立て直してほしいと常々思っています。なお、ゴールデンウィークや桜が咲く頃、そして「キノコ展」のある土日の午後は混雑のあまり、遠く離れた場所に駐車するハメになることもありますが、それ以外の時期は混み合うことなく、静かに樹木を観察できます(ただし各種作業用のエンジン音が他の植物園より、うるさいです)。
森林総合研究所樹木園
木の種類 ★★★★☆
管理状況 ★★☆☆☆
広さ ★★★☆☆
リピート度 ★★★★☆
研究所の周りにある樹木を総称して樹木園と呼んでいるようなところです。場所柄もあってか関係者以外で園内を散策しているような人はほとんどなく、静かに樹木を観察できます。また、意図的だと思われますが、剪定せず放任している木があり、他所では見られない果実や花を観察できることがあります。入場の際、住所、氏名、目的などをいちいち手書きする必要があるので面倒ですが、警備員さんたちはきちんと仕事をしていてマメに巡回しています。多少遠方であっても樹木が好きであれば行く価値があります。見どころは各種タケ、海外の樹種、紅葉期のメグスリノキなどですが、中でも水辺のシダレカツラが織りなす黄葉は少なくとも関東一です。なお、平日しか入れないので要注意です。
川口市立グリ-ンセンター
木の種類 ★★★☆☆
管理状況 ★★★☆☆
広さ ★★★★☆
リピート度 ★★★★☆
プールがあったりミニ遊園地があったりで、小さな子供を連れて行く場所という要素もありますが、なかなかどうして木が多く、樹種も豊富なことや、地元の庭師が作ったらしい見本庭園などがあって、樹木好きなら相当楽しめます。また、突如、丘の上にバブリーな建物が現れたり、茶室があったりで探検心も満たしてくれます。次に紹介する「花と緑の振興センター」と至近距離にあるのですが、両方とも広いため、じっくり観察しつつ、一日でハシゴするのは厳しいです。見所は、入り口付近にあるチャボヒバの見事な玉散らし、水辺のラクウショウ、水面に映るアジサイ、黄金カシワ、カラーリーフのハナミズキなどです。温室もありますが、こちらは昭和のままです。
※近年、改修されて昭和感がなくなったようです。
埼玉県花と緑の振興センター
木の種類 ★★★★★
管理状況 ★★★★☆
広さ ★★★★☆
リピート度 ★★★★★
管理棟の施設は古めかしく、敷地も広大とはいえませんが、植木の里「安行」のプライドをかけて豊富な樹種を取り揃えており、否が応でも気分は盛り上がります。なぜか斑入り種(カラーリーフ)が多いのも江戸の流れを組む感じで楽しいです。また、他の植物園にはないブッシュカンなどの柑橘系や地元で改良された「むさしの2号」という樹形の細いケヤキ、池のほとりに立つポンドサイプレスなど見所もたくさんです。コニファー類もそこそこ充実しています。
「振興センター」という昭和なネーミングが、「まもなく閉鎖されるのでは?」という不安感を煽ります。有料になってもいいので末永く続けてほしい場所の一つです。みなさん利用しましょう。
さいたま市園芸植物園
木の種類 ★★☆☆☆
管理状況 ★★★☆☆
広さ ★☆☆☆☆
リピート度 ★★☆☆☆
都市部にある入園無料の施設ですので多くを求めることはできませんが、狭い敷地に見本庭園があったりとそれなりに魅力があります。ツバキの種類も豊富です。春先に見られるイロハカエデ「出猩猩」という品種の芽だしが綺麗です。近くには子供向けの大崎公園や芝生広場があるので、家族連れでも楽しめます。ただし他の植物園と違って日陰が少ないため夏は厳しめです。
武蔵野丘陵森林公園
木の種類 ★★★☆☆
管理状況 ★★★☆☆
広さ ★★★★★
リピート度 ★★☆☆☆
面積はなんと東京ドームの約65倍で、付近のおやま全体が公園という感じです。広すぎ&何の変哲もないヤブが続くエリアもあるので挫けそうになります。樹木名の標示されている樹木は点在していて、効率的に回るには自転車が必要ですが、他の国立公園同様に、サイクリングロードと歩行者道が完全に分離されているため、自転車では無駄な動きが生じるのが悩ましいです。モミジの本数が割と多く、紅葉の時季はライトアップされます。庭木や街路樹の見本園のような場所もありますが、木が育ちすぎていて観察はしづらいです。短時間で多くの樹種を見たいという場合は不向きですが、ちょっとした登山気分を味わうにはいいかもしれません。
神代植物公園
木の種類 ★★★★☆
管理状況 ★★★☆☆
広さ ★★★★★
リピート度 ★★★☆☆
近くの寺は「深大寺」ですが植物園は「神代」です。理由は分かりません。バラや温室に力を入れているためか、有名かつ広大なわりに樹種は控えめですが、外来の針葉樹、ムクゲ、モクレン、ツバキ、サクラなどの品種は多めで、ソメイヨシノに次ぐ次世代のサクラとして注目を集めるジンダイアケボノの原木もあります。おすすめはラクウショウとメタセコイアの紅葉、関東の植物園には稀なホルトノキ、バクチノキ、オニシバリ、赤い花が咲くミツマタなどですが、地味な山野草も点在しています。
植物多様性センター
木の種類 ★★☆☆☆
管理状況 ★★★★☆
広さ ★★★☆☆
リピート度 ★★★★★
正式には「神代植物公園 植物多様性センター」で、上記の関連施設です。関係者以外お断りの研究所的な名前から入場をためらいがちですが、多様性の大切さを市民に啓蒙する施設です。植栽は樹木よりも野草中心ですが、オガタマノキ、ウリカエデ、サワグルミ、サワシバなどのほか、伊豆や小笠原の固有植物も見ることができます。広大な神代植物公園へ行ってしまうと、ここに立ち寄る気力や体力は残っておらず、やや閑散としているのも魅力の一つです。全般に「夏休みの自由研究」のような施設ですが、植物好きにとっては魅力的な穴場です。
東京都薬用植物園
木の種類 ★★★★☆
管理状況 ★★☆☆☆
広さ ★★★★☆
リピート度 ★★★★★
土地は広いが都会型に治めている植物園で、俯瞰での景観には昭和的な猥雑さがありますが、腰を据えてじっくり観察し始めると時が経つのを忘れるほどの魅力があります。大雑把に言えば、可能な限り集めた薬草を次々に畑に植えましたというエリア、武蔵野の林に中国を始めとした外来の樹木を混ぜ込みましたというエリアがあります。ヤハズホオノキ、イタリアカサマツ、アメリカニワトコ、フランスカイガンショウなど他の植物園にあまりないような樹木があってテンションが上がりますが、他県からはややアクセスしにくい場所にあります。
千葉市都市緑化植物園
木の種類 ★★★☆☆
管理状況 ★★★☆☆
広さ ★★★☆☆
リピート度 ★★★★☆
高速道路沿いにあるため、それなりの場所だろうと、期待せずに行ったのですが、結構頑張っています。一見すると狭そうですが、高低差のある土地を利用して面白い景観が広がっています。中でも写真のようなムクノキや、ユーカリの巨木が圧巻です。小さなバラ園もあります。入口が分かりにくいため下調べが必要です。
木下万葉公園
木の種類 ★★☆☆☆
管理状況 ★★★☆☆
広さ ★☆☆☆☆
リピート度 ★★★☆☆
崖っぷちというロケーションを利用し、螺旋状に坂道を登ることによって、同じ木をいろんな高さから観察できるという優れた仕組みの公園です。植栽されているのもヌルデ、センダンなど渋めの木が多くて唸らされます。無論、立ち止まってじっくりと樹木を見ているような人はほとんどおらず(というか、人はほとんどいません)、観察に集中できます。それほど広い場所ではなく樹種も限られているため、ここを目的地とするのではなく、何かのついでに立ち寄るのが丁度よい感じです。近くには貝塚の跡地みたいなのがあります。
千葉県花植木センター
千葉県成田市
閉園
木の種類 ★★★★★
管理状況 ★★★★☆
広さ ★★★★★
リピート度 ★★★★★
広大な敷地に豊富な樹種。そしていつでも閑散としている。まさに理想の樹木園でしたが、平成26年度末をもって閉鎖されました。行けないのに掲載するなと叱責されそうですが、私に樹木の魅力を存分に教えてくれた場所なので、敬意を表すとともに、何らかの形で復活することを祈念して掲載します。なお、跡地には成田市公設地方卸売市場が令和4年に開場しましたので、現地での復活は全くもって期待できません。あの木々はどこかで生きているのでしょうか。
柏の葉公園
木の種類 ★★☆☆☆
管理状況 ★★★☆☆
広さ ★★★★☆
リピート度 ★★★☆☆
写真は日本庭園内で撮影したものですが、サッカースタジアムなどがあって、全体としてはスポーツ公園という要素が強い場所です。植栽されている木も凡庸なのですが、ここの強みは「犬と一緒に入れる」ということです。大きな公園なので犬がくたくたになるまで散歩させつつ、四季折々の樹木を眺めるのに使っています。おすすめは、花が咲いていく順番に花木が植栽されているエリアで、「四季の広場」あたりにあります。ただし、自然相手ですので、そうそう順序良く咲いてはいません。コンセプトは面白いと思います。
北総花の丘公園
木の種類 ☆☆☆☆☆
管理状況 ★★★☆☆
広さ ★★★★☆
リピート度 ☆☆☆☆☆
人伝に評判の良さを聞いたので、はるばる出掛けましたが、シラカシやクスノキが申し分け程度に植樹されているだけで、樹木的な満足度はゼロでした。原野を破壊した後にできた荒野に作られた人工的な公園という感じです。バーベキュー、野鳥観察、犬の散歩(ドッグランあり)目的なら良いのではないでしょうか。
水元公園
木の種類 ★★★☆☆
管理状況 ★★★★☆
広さ ★★★★★
リピート度 ★★☆☆☆
本当に広くて気持ちのよい公園です。広大な芝生地やレンタル自転車などもあり、家族で楽しめます。植栽されている樹木は水辺に強いものが中心ですが、特徴的なものはなく、どこにでもあるような木ばかりです。見所はアメリカフウの紅葉やメタセコイアの林、列植されたポプラ、開花率の高いオニバスあたりでしょうか。樹木観察というよりは心身のリフレッシュにベストな公園です。5月下旬~6月上旬にには「葛飾菖蒲まつり」が開催され、かなりの人出が見られます。
市川市万葉植物園
木の種類 ★★★☆☆
管理状況 ★★★★☆
広さ ★☆☆☆☆
リピート度 ★★★☆☆
線路横のデッドスペースを活用したようなミニ植物園ですが、日本古来の植物を所狭しと植栽し、管理もかなり頑張っています。見所は池のほとりにあるマユミの大木や関東ではあまり見る機会のないイチイガシやジャケツイバラなどです。敷地が狭く、じっくり観察してもあまり疲れませんので、体力に自信のない方に向いています(ただし、入口まで長めの階段有り)。なお、駐車スペースはないので車で行く場合、コインパーキングを利用することになります。
民族歴史博物館くらしの植物園
木の種類 ★★★☆☆
管理状況 ★★★★☆
広さ ★★☆☆☆
リピート度 ★★★★☆
丁度いい広さの植物園です。傍観していると30分以内で一周するような方がほとんどですが、私は2時間以上滞在できます。暮らしに身近な植物がテーマだとは思いますが、ムクノキやオニグルミの巨木、斑入りのスダジイ、サワフタギなどもあります。また、季節に応じた展覧や講習会のようなものもあって勉強になります。一帯を総称して「佐倉城跡公園」というのですが、付近にはセンダンやシラカシの大木があって、場外も楽しめます。かつて園内にもスダジイの圧倒的な巨木があったのですが、残念ながら枯れてしまいました。
小石川植物園
木の種類 ★★★★★
管理状況 ★★★☆☆
広さ ★★★★★
リピート度 ★★★★★
日本有数の植物園です。樹種が多く季節を変えて何度も訪れたくなります。歴史に名を刻むイチョウなど、奥地にたたずむ巨木たちが最大の見所ですが、巨木ゆえに観察はしづらいです。花木や低木をまとめて植栽しているエリアもありますが密集しているので樹形はよろしくないです。また、園内の高低差も激しいため、お年寄りには大変そうですが、リニューアルされた温室もあって見どころ満載です。駅(白山)に背を向けるようなロケーションでアクセスに難がありますので、高いところの門も開放していただけると嬉しいです。
国立科学博物館付属自然教育園
木の種類 ★★☆☆☆
管理状況 ★☆☆☆☆
広さ ★★★★☆
リピート度 ☆☆☆☆☆
「都内にもこんな場所が残っているなんて」というのが最大の魅力でしょう。また、その歴史や経緯にも興味深いものがありますが、そもそも「植物園」とは名乗っていません。面積のわりに観察できる樹種は少なく、木も枝葉を観察できない大木が中心で鬱蒼としています。「物語の松」やシイやカシの巨木など一部を除いては、郊外どこにでも見られる光景が続く、都心に放置された「ヤブ」であり、隣の庭園美術館とは大違いです。しかし、ヤブの中に潜む野草を愛でることのできる人にとっては楽園でもあります。
新宿御苑
木の種類 ★★★☆☆
管理状況 ★★★★☆
広さ ★★★★★
リピート度 ★★★☆☆
相当な敷地面積を有するはずですが、あまりに有名な場所で人が多く、ゴチャゴチャしています。特に春先の花の季節にはマナーのよろしくない外国人もあいまって不快な思いをすることもあります。ハンカチノキ、レバノンシーダー、ラクウショウの根、由緒あるユリノキなど見所もあり、巨木のエネルギーを感じることができる場所ですが、枝葉を観察するのには向きません。また、樹木標示札も多くはないため、設置してあげたい気分になります。
皇居東御苑
木の種類 ★★★★☆
管理状況 ★★★★★
広さ ★★★★☆
リピート度 ★★★★★
さすが皇居です。手入れは自然な感じですが管理が行き届いています。見所は昭和天皇が力を入れ、武蔵野から土壌ごと運んできたという雑木林で、オトコヨウゾメ、ムラサキシキブ、ガマズミ、コブシ、マユミなど渋めの木々が観察できます。特に春から初夏はおススメで、都心とは思えない別世界が広ります。満足度は相当高いのですが、足を踏み入れていい場所と、そうでない場所の区別が場所によって分かりにくく、苑内を監視している皇宮警察?アルバイト?の方に突然注意され不快になることがあります。また、工事などの関係で、令和になってから植物の数が減っているのが残念です。
昭和記念公園
木の種類 ★★☆☆☆
管理状況 ★★★☆☆
広さ ★★★★☆
リピート度 ☆☆☆☆☆
ひっきりなしに飛ぶヘリコプターの爆音がうるさく、樹木観察に集中できません。戦場にいるかのようで、安らげない公園です。キンモクセイ、ヒマラヤスギ、ケヤキなどの大木、イチョウ並木などビューポイントはあるのですが、どこにでもある光景ともいえます。駐車場代が高いこと、周辺道路が混雑していること、敷地の広さの割に樹種が少ないことなどから、ヘリコプター好き以外にはあまりお勧めできません。
板橋区立赤塚植物園
木の種類 ★★★☆☆
管理状況 ★★★☆☆
広さ ★★☆☆☆
リピート度 ★★★★☆
狭いところに詰め込むだけ詰め込みましたという都心型の植物園です。面積の割りに樹種が多く、頭が酔いそうになりますが、お勧めの場所といえます。最寄り駅から歩こうとすると迷子になりますので、事前に下調べをした方がよいです。
箱根湿生花園
木の種類 ★★★☆☆
管理状況 ★★★☆☆
広さ ★★☆☆☆
リピート度 ★★★★☆
人気の観光地にいるのを忘れそうになるぐらい静かな場所です。「湿生」と謳っていますが水生植物に限らず、在来の野草を中心に植栽しており、箱根に特化したエリアもあって楽しめます。特筆すべきはボランティアと思われる、とある女性(御高齢の方)の知識の豊富さです。集団行動が苦手でなければ、ボランティアガイドツアーのようなものに参加するのもお勧めです。
東北地方
仙台市野草園
木の種類 ★★★★☆
管理状況 ★★★★☆
広さ ★★★★★
リピート度 ★★★★★
車以外ではアクセスしにくい小山の上にありますが、野趣あふれる素晴らしい場所です。樹木は大きめなので観察しにくいですが、オオウラジロノキ、モンゴリナラ、エゾイタヤなど、他ではあまりお目にかかれない木もありますし、野草や高山植物の種類も豊富です。山の法面かつ、湿気の多い秘境エリアもありますので、それなりの服装と体力が必要です。
山形市野草園
木の種類 ★★★★☆
管理状況 ★★★★☆
広さ ★★★★★
リピート度 ★★★★★
上記と並ぶ東北の双璧です。敷地は広大で、全ての植物を一日で観察するのは多分ムリです。シウリザクラ、キタコブシ、エゾウツギなど北方系の樹木が充実していますし、クリンソウの谷は天国のようです。地元の子供たちの遠足に襲撃されなければ心休まる場所です。
東北大学植物園
木の種類 ★★☆☆☆
管理状況 ★★☆☆☆
広さ ★★★☆☆
リピート度 ★★★☆☆
ヤナギとモミノキです。ヤナギは豊富な種類が植栽されており勉強になりますし、屋内の展示も充実しています。それ以外は軽い登山になりますが、樹種は少なめで残存した巨木を見上げる感じになります。植物図鑑で軽く扱われやすいヤナギのマニアにはたまらない場所です。
御薬園(会津松平氏庭園)
木の種類 ★★☆☆☆
管理状況 ★★★★★
広さ ★★★☆☆
リピート度 ★★★★☆
樹齢500年を謳うコウヤマキ、ヒイラギ、エゾエノキや池に臨むスモモ、手入れの行き届いたアカマツなど「庭園」としての美しさがありますが、樹種は少なめです。ここの見どころは名前のとおり薬草とボランティアの方々の博識です。小石川植物園にルーツがあるので重複しているのは当然ですが、気候のためか、より綺麗に育っているものが多いです。