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ヤマホタルブクロ/やまほたるぶくろ/山蛍袋

Chinese rampion 

やまほたるぶくろ,開花時期
ホタルブクロに比べると花筒は長く、萼の形が異なる
やまほたるぶくろ,葉っぱ
ヤマホタルブクロの茎葉
山蛍袋,野草
開花は6~8月
Chinese rampion 
花色は淡い紅紫~白
めしべ,おしべ
雌しべの先端は三つに裂ける
白い花が咲く蛍袋
萼に反り返った附属物はなく、代わってコブがある

【ヤマホタルブクロとは】

・東北地方南部~奈良県の山野に分布するキキョウ科の多年草。より広い範囲に自生するホタルブクロの花は、萼片の間に反り返った附属物があるが本種の萼にはそれがなく、コブ状に膨らむという違いがある。

 

・ホタルブクロという名は、昔の子供達がこれらの花に蛍を入れて遊んだことに由来するという説が根強い。ホタルブクロは標高の低い山野に見られ、ヤマホタルブクロは中部地方の山岳地帯など山深い場所に自生するが、混生して中間種を作ることもある。

 

・ヤマホタルブクロの開花は6~8月。風鈴のような花は先端が浅く五つに裂け、濃い紫色の斑点模様が入る。花の基部にある萼も五つに裂けて、その裂片は三角形になる。萼以外はホタルブクロと同じであり、見分けるのはやや難しいが、ヤマホタルブクロは花筒がより長い。両者とも雄しべは5本で、雌しべは1本。

 

・葉は株元から出る根生葉と、茎から出る茎葉があるが、根生葉は卵形で長い柄があり、茎から互いに違いに生じる茎葉の葉柄には、翼のような物がある。

 

・茎は直立し草丈は最大80センチほどだが、ホタルブクロよりも小さいものが多く、標高が高いほど小型になる。茎や葉柄には粗い毛があるが、若い茎や葉、花や蕾は食用になり、御浸し、胡麻和え、酢味噌和えなどにして食べることができる。

 

【ヤマホタルブクロに似ている草花】

ホタルブクロ

 

・ハマホタルブクロ

 ホタルブクロの変種で海岸付近に自生する。 

浜ほたるぶくろ
ハマホタルブクロ

 

・シマホタルブクロ 

 伊豆諸島に分布する近縁種で、純白の花が咲く。茎葉に毛がなく、葉は厚手で光沢がある。

島蛍袋,花
シマホタルブクロ

ヤマホタルブクロの基本データ

 

【分 類】キキョウ科/ホタルブクロ属

     多年草

【漢 字】山蛍袋(やまほたるぶくろ)

【別 名】アメフリバナ

     チョウチンバナ

     トウロウバナ

【学 名】Campanula punctata

     var. hondoensis

【英 名】Chinese rampion 

【開花期】6~8月

【花の色】白~淡い紅紫色

【草 丈】~80cm

 

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