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ヤナギラン/やなぎらん/柳蘭

Fire weed

やなぎらん,画像
花言葉は「一心不乱」「焦点」など
柳蘭,特徴
蕾と葉の様子
はなことば
雄しべが花粉を飛ばし終えると、雌しべが伸びてくる
やなぎらん,種子
ヤナギランの果実

【ヤナギランとは】

・北海道及び中部地方以北の本州に分布するアカバナ科の多年草。ランのように美しい花が咲き、ヤナギのように細長い葉を持つことから、ヤナギランと名付けられた。

 

・日当たりのよい高原の草地などに群生し、開花期には辺り一面をピンク色に染めて話題を集める。日本以外でも北半球の温帯に広く見られ、山火事の後や伐採跡地へ真っ先に入り込んで群落を作ることから、英名をFire weedという。

 

・ヤナギランの開花は夏。長く伸びた花茎に赤紫色の花が多数、房状になって横向きに咲く。花の直径は2~3センチで、花弁と萼片は4枚ずつある。

 

・花茎は長さ10~45センチになり、花は下から順に咲くが、「雄性先熟」と呼ばれる性質を持ち、雄しべが先に熟して花粉を散した後、曲がっていた花柱(雌しべ)が伸びて反り返る。雄しべは長短8本あり、雌しべの先端(柱頭)は4つに裂ける。

 

・花の後には長さ5~8センチの細長い果実ができ、熟すと先端が四つに裂ける。中に含まれる種子は直径1ミリほどだが、白くて細い綿毛があり、風によって拡散される。綿毛が風になびく姿も美しい。

 

・葉は長さ8~20センチ、幅1~3センチで先端が尖り、裏面は粉白色を帯びる。縁には細かなギザギザがあるが、あまり目立たない。葉柄はなく茎に沿って互い違いに多数生じるが、中ほどにつく葉が最も大きく、下部の葉は枯れこみやすい。

 

・茎はほとんど分岐せずに直立し、地下にある根茎は長く伸びて繁殖する。

 

【ヤナギランの品種】

 葉の毛の有無によって、ヤナギランとウスゲヤナギランに分けることがある。後者は本州中部~東北地方に分布する。

 

【ヤナギランに似た草花】

・アカバナ

ヤナギランの基本データ

 

【分 類】アカバナ科/ヤナギラン属

     多年草

【漢 字】柳蘭(やなぎらん)

【別 名】オキャクバナ

     ファイヤーウィード

【学 名】Chamerion angustifolium 

【英 名】Fire weed

【開花期】6~8月

【花の色】赤紫

【草 丈】~150cm

 

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