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ギンヨウカエデ/ぎんようかえで/銀葉楓

Silver maple

ぎんかえで,樹木
黄葉期の様子
ギンカエデ,木
新葉の様子
ぎんようかえで,特徴
ギンヨウカエデの若葉

【ギンヨウカエデとは】

・北アメリカ東部を原産とするムクロジ科の落葉高木。葉の表面は淡い緑色だが、毛の生えた裏面を見上げると銀白色に見えるため、銀葉楓(ぎんようかえで)と名付けられた。原産地ではシルバーメイプルと呼ばれ、日本でもギンカエデという別名がある。

 

・成長が最も早いカエデの一種であり、早期の緑化を図ることができる。このため18世紀の初めにはヨーロッパへ伝わり、各地の公園や街路に植栽されるようになった。

 

・ギンヨウカエデの葉は直径7~15センチほどの手のひら状(掌状複葉)で大きく五つに裂ける。各裂片の先端は細長く尖り、縁には鋭いギザギザがある。葉柄は15センチほどあり、風に揺らぐと色の異なった表裏のコントラストが美しい。葉は枝から対になって生じ、秋には鮮やかに黄葉する。

 

・開花は3~4月。新葉の展開とほぼ同時に、小さな黄緑色の花が若い枝で束になって咲く。花に花弁はなく、5個の萼が釣鐘のように合わさっている。花の後にできる果実(翼果)は長さ3~6センチのプロペラ状。羽根の角度はほぼ水平で、熟すと褐色になる。

 

・原産地では高さ30~40mほどに達するが、日本では10m以下のものが多い。幹は円柱状で樹皮は滑らかな灰色。樹齢を重ねると不規則に剥離するが、剥離した隙間から新芽が伸びることもある。

 

・ギンヨウカエデはサトウカエデの近縁であり、サトウカエデ同様、学名は砂糖の意味を持つが、糖分の収量が少ないため砂糖用には余り使われていない。

 

【ギンヨウカエデの育て方のポイント】

・日本では北海道の街路樹に使われており、耐寒性や耐雪性は高い。

 

・本来は排水のよい礫質地を好むが、苗木は土を問わず適応しやすい。

 

・サトウカエデに比べると日陰に強く、日当たりの悪い場所の植え込みに使うことができる。しかし、きれいな紅葉を見るには日照が必要。

 

・基本的には大木となるため、狭い場所では定期的な手入れが欠かせない。放置すると下枝がなくなりやすい。

 

【ギンヨウカエデに似ている木】

サトウカエデ

・セイヨウカジカエデ

ネグンドカエデ

・ベニカエデ

・ノルウェーカエデ

ギンヨウカエデの基本データ

 

【分類】ムクロジ科 カエデ属

    落葉広葉 高木

【学名】Acer saccharum L.

【別名】ギンカエデ

【成長】早い

【移植】簡単

【高さ】8~40m

【用途】公園/街路樹

【値段】5000円~

 

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