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ゴモジュ/ごもじゅ/胡麻樹

Gomojyu tree

ゴモジュの特徴 樹木
ゴモジュの花

 

【ゴモジュとは】

・沖縄及び奄美大島を原産とする常緑低木。3~4月頃に咲く花や秋にできる紅色の果実を観賞するため、稀に庭木として使われ、鉢植えや盆栽として育てられる例もある。日本以外では台湾に自生。

 

・ゴモジュは暖地性であり、かつて庭木としての利用は中国地方に限られていたが、温暖化とともに他の地域でも使われるようになってきた。ヨーロッパでも19世紀半ば以降、園芸用に栽培されている。

 

・ゴモジュとは珍妙な名前だが、葉を揉むと胡麻のような匂いがすることから「胡麻樹」となり、それが転訛してゴモジュになったという説と、株全体に毛があることから毛が多いことを意味する「五毛樹」、それが転訛してゴモジュになったという説がある。

ごもじゅ,花木,ゴモジュ
花は色違いのジンチョウゲといった感じ

 

・ゴモジュの開花は3~4月。枝先に小さな円錐状の花序を出し、小さな白い花をまばらに咲かせる。花は長さ7ミリほどの筒状、先端はさ五つに裂けて杯状になる。

 

・花の後にできる果実は直径6ミリほどの球形。上部に萼の痕が残り、初夏に赤く熟す。

ゴモジュ,ごもじゅ,育て方
ゴモジュの葉の様子 新芽は赤味を帯びる
ごもじゅという木,ゴモジュ
夏の様子
Gomojyu tree
葉の裏側の様子
ごもじゅ,ゴモジュ
冬季でも葉を落とさない常緑樹
ごもじゅ,樹木
しかし冬季は葉焼けすることも

 

・葉は長さ4~8センチの楕円形で枝から対になって生じる。質厚で表面には光沢があり、縁には緩やかなギザギザがある。

 

・葉の雰囲気はガマズミハクサンボクに似るが、それらより小さくて枝葉の密度が高い。

 

・若い枝は小さな星状の毛があって紅色を帯びるが、樹齢を重ねると灰色を帯びた褐色になる。皮目が著しく多く、触れるとザラザラする。

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樹皮にはイボ状の皮目ができやすい

【ゴモジュの育て方のポイント】

・自生地は海辺が多く、日当たりがよく、かつ湿気のあるところを好む。半日陰程度なら十分に耐える。

 

・寒さに弱く、東北南部より北で育てるのは難しい。東京近郊では問題なく育てられるが、寒さが厳しい年には開花や結実が悪い。(かつては温室で栽培されていた)

 

・萌芽力が強いため地方によっては生垣として使われるが、自然樹形を鑑賞するのが基本。やむを得ず剪定する場合は樹形は一度に刈り込まず、弱めの手入れを定期的に行うのがよい。

 

・風通しを悪くするとカイガラムシやアブラムシが発生しやすくなる。  

 

【ゴモジュに似ている木】

ガマズミ

オオチョウジガマズミ

ハクサンボク

ヤブデマリ

カンボク

オオカメノキ

ゴモジュの基本データ

 

【分類】レンプクソウ科/ガマズミ属

    常緑広葉/低木

【漢字】胡麻樹(ごもじゅ)

【別名】コウルメ/タイトウガマズミ

【学名】Vibrnum suspensum

【英名】Gomojyu tree

【成長】早い

【移植】簡単

【高さ】2~3m

【用途】寄せ植え/生け花/盆栽

【値段】800円~

 

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