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ノグルミ/のぐるみ/野胡桃

Platycarya

松ぼっくりみたいな胡桃,のぐるみ
これでもクルミだが、食べられない
ノグルミの木,葉,のぐるみ
新葉の様子
野胡桃,葉っぱ,のぐるみ
ノグルミの葉
ノブノキ 何
裏面の様子
ノブノキ,葉っぱ,のぶのき
葉の付け根はクルミに特徴的な様子になる
ノグルミ,のぐるみ,実
実は小さな松ぼっくりのよう
のぐるみ 樹木
大木になると雄大な樹形になる

【ノグルミとは】

・神奈川県以西の本州、四国及び九州に分布するクルミ科の落葉樹で、朝鮮半島や中国の山地にも見られる。実は食用にならないがクルミの仲間で、野に育つためノグルミと名付けられた。果樹もしくは庭木として使われることは少なくく、材木としての利用もほぼない。

 

・葉は画像のような羽根状で、3~7対の小さな葉が集まって一組の大きな葉を作る。小葉一枚の長さは4~10センチほどで、先端が尖り、縁にはギザギザがある。枝葉には、水棲生物に有害なナフトキノンという物質を含み、葉を揉んで川に投げると魚が浮かんできて簡単に捕まえることができる。

 

・ノグルミの開花は6~7月。あまり目立たないが、その年に伸びた枝の先に、クリーム色の花を直立させる。雌雄同株で花には雌雄があり、長さ2センチほどの雌花花序の周りを5~8センチほどの雄花花序が取り囲むようにできる。

 

・花の後にできる実にはオニグルミサワグルミなどのようなクルミらしさはなく、長さ2~3センチのドングリに近い形状。花同様に直立し、重なり合う苞の奥に隠れる堅果は、熟すと自然に落下する。なお、食用のクルミには、中国原産のシナノグルミや西アジア原産のテウチグルミを起源とする栽培種が使われる。

 

・ノグルミの実と樹皮(「ノブ皮」という)は染料に、幹は器具材として用いる。別名ノブノキは「野渋の木」が転じたもので、材にタンニンを含むことに由来する。燃やすと沈香(東南アジアに分布する香木)に似た香りがあり、蚊取り線香のような使い方ができる。最近ではノグルミの実をドライフラワーのような装飾に使うこともある。

 

【ノグルミの育て方のポイント】

・日当たりが良く、養分のある土地を好む。

 

・条件が合えば成長は早く、幹は太く直立し、最大で直径1mほどに達する。

 

・丈夫な木であり、手はかからないが、葉が大振りなことと大木となることから狭い場所には不向きである。

 

【ノグルミに似た木】

サワグルミ

オニグルミ

ノグルミの基本データ

 

【分類】クルミ科/ノグルミ属

    落葉広葉/高木

【漢字】野胡桃(のぐるみ)

【別名】ノブノキ

【学名】Platycarya strobilacea

    Sieb. & Zucc.

【英名】Platycarya

【成長】早い

【移植】普通

【高さ】5m~30m

【用途】公園/染料/花材

【値段】1,500円~

 

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