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オニグルミ(鬼胡桃)
Japanese walnut












【オニグルミとは】
・本州北部の沢や川辺に分布する野生のクルミ。実に含まれる硬い種は栄養価が高く、リスや野ネズミたちの貴重な食糧となる。日本人も縄文時代から保存食として使っていた。
・種の表面の模様が鬼の顔に見えることや、実が大きいことから鬼胡桃と名付けられた。「クルミ」は樹皮が黒色の染料に使われていたことからきている。
・幹は真っすぐになりにくいが暗褐色の木目が美しく、家具材としては優良とされる。戦時中は大砲の台座に最適な木として各地で伐採が進んだ。実の殻はスタッドレスタイヤの素材に、樹皮を除いた木質部がスモークチップに使われる。
・日本人の生活に深く関わってきた木といえるが、放任すると大きくなり過ぎるため、庭木として使われることは珍しい。
・雌雄同株で5~6月にかけて開花する。雌花は観察しにくいが、枝上に赤く直立し、雄花は緑色で20センチほどのひも状に垂れ下がる。
・葉が落ちた後の枝先はユニークな形状をしており、羊の顔のように見える。
・現在我々が食べるクルミの多くは「シナノグルミ」や「テウチグルミ」といった殻の割りやすい外来種であり、本種とは異なる。
【育て方のポイント】
・寒さに強く、基本的には丈夫で育てやすい。ただし、暖かい地方では病害虫の被害に遭いやすい。
・若木は成長が早い上、枝の出方が粗雑で樹形を整えにくい。また、最終的には直径1m近い大木となる。家庭で育てる場合は芯を止める(幹を途中で切断する)必要がある。
・湿気と養分のある土を好み、根が深く張るため移植が難しい。
・確実に収穫するには複数の木を植えた方がよい。
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オニグルミの基本データ
【分類】クルミ科 クルミ属
落葉広葉 高木
【学名】Juglans sieboldiana Max.
【別名】ダルマクルミ/クルミ/オグルミ
【成長】早い
【移植】困難
【高さ】20m~30m
【用途】果樹
【値段】1000円程度