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オダマキ(苧環)
Columbine




【オダマキとは】
・キンポウゲ科のミヤマオダマキを原種とする多年草。古くから園芸植物として親しまれる。
・人の名前のような「オダマキ」は、糸によった麻を中空にして巻付けた物(苧環)、あるいはそのための器具のことで、花の後ろの部分がこれに似ていることに由来する。イトクリソウ(糸括草)との別名もあり、糸にちなんだ名前であるが、「小田巻」と表記する場合もある。
・開花期は春で、茎の先端に2~3輪がまとまって咲く。黄色く突き出しているのが花びらで、紫っぽいのは萼と呼ばれる部分。萼の後ろに突き出すのが、苧環(糸巻き)に見立てられた「距」で、蜜を蓄えて虫を呼ぶ働きがある。
・オダマキの品種は数多く、ヨーロッパ、アジアの各地で観賞用に育てられる。日本には下記の種類が自生するものの、一般に流通するのはセイヨウオダマキを原種とするものがほとんど。
・オダマキは広く世界で親しまれるため数多くの花言葉を持つが、中には「捨てられた恋人」などネガティブなものもあるため、プレゼントをする際には慎重になる必要がある。
【開花時期】
・4~5月
【花の色】
・紫(黄色と褐色が相まって紫に見える)
【背丈】
・30~50cm
【品種・似ている草花】
・ミヤマオダマキ
高山の岩場などに見られる原種で、背丈はオダマキよりも小さく、15~20cmほど。花は青紫色。
・ヤマオダマキ
日当たりの良い山間に生える。花は淡い紅色で茎が真っすぐに立つのが特徴。、
・キバナヤマオダマキ
萼が黄色になる品種で、ヤマオダマキと同じ場所で混生することも多い。
・オオヤマオダマキ
花も背丈も大きい品種で、「距」が内側に巻いているのが特徴。花色はクリーム色が多い。